Weekend Note

2010年ブログ開設。日常、建築、旅行などについて書いています。

日常

いきもの係

新年度が始まった。自分はこれまでと同じ部署で、ボリュームチェックとインドネシアの物件という同じ仕事を続けているが、やはり新年度特有の気持ちの張りがあったのだろう、木曜の夜からがくんとエネルギーと集中力が切れた。どうしても四月は五月病の準備…

バリェーカスの少年

興味関心のバイオリズムがあるのだろうか、ここ1、2年ほどは、大学の学部生のときのように、比較的せっせと展覧会めぐりをしている。われながら奇特なことだと思う。最近の中で特に感銘を受けたのが、上野の国立西洋美術館でのプラド美術館展。その中でも…

時間の単位

3月になり、例によって会社では人事異動の辞令が発令されている。自分は変化がないようだが、二人の上席の方が、四月から別部署へ異動することになった。二年間にわたって助けていただいたので、感謝している。新しい部署で継続する物件もあるらしい。建築の…

クロノ・トリガー

暖かい日が増えてきて、インフルエンザの脅威も後ろに遠ざかった最近だが、花粉症か風邪によって少し体調を崩した。そこで家でゆっくりしていた休日、ある記事の見出しに「クロノ・トリガー」という言葉を見つけた。この名作ゲームが、PC版で配信開始される…

迷惑料

二年前まで住んでいた社宅で今、各部屋でのカビの発生が問題になっていて、過去に居住していた人でも被害の申請をすれば一律の迷惑料が振り込まれる。会社から突然そんな内容のお知らせのメールが来た。たしかにバルコニーの目の前が屋敷林に面していてじめ…

マチネの終わりに(その2)

梅が咲き始めた。休日に小田急線に乗った際、“ODAKYU VOICE”なる広報誌を手にとってみたら、梅ヶ丘の来歴について書いてあった。なんでも、駅名がそのまま地名となり、その美しい名前にふさわしい街にしようと、後から梅が植えられていったのだとか。そして…

マチネの終わりに

昨年の4月から、月曜日の午前中の部会で、互いのことをよりよく知る機会にと、平均して2週に一度ほど、自己紹介の時間が設けられた。僕も6月頃に、これまでの担当物件や学生時代の活動を話した。プレゼンの後半では、読書の趣味の紹介も加えた。その中に、作…

掏摸

昨夏、中村文則『掏摸(スリ)』を読んだ。天才スリ師が主人公の、スリリングで非常に面白い小説なのだが、これを読んで、自分がそれまで電車の中で癖のように何気なく行ってきた行為を、より意識して行うようになった。それは、車内で他人の読んでいる本の…

インフルエンザーたち

インフルエンザが流行っている。同じ案件を担当している上席の方もかかったし、他にもちらほらと感染情報を聞く。自分も、昨秋に予防接種を受けたとはいえ、細心の注意を払う必要がありそうだ。 ところで、職場の方からインフル感染の旨の報告がくるときの文…

イスラーム幾何学芸術展

「イスラーム幾何学芸術展」を観に行ってきた。そもそもは、フェイスブックで何人かの友人が関心を示していて、その存在を知った展覧会だった。 武蔵小杉駅すぐ近くの、川崎市の施設の一室が会場で、入場は無料。ヒジャブをまとった、日本語と英語の話せる女…

今年の目標など

今年の仕事が始まって二日目、金曜日の夕方。定時になった頃、その日仕事に来ていた同じ部署の若い人たちが、和やかな笑顔で示し合わせて、新年会らしき行事に出かけていった。自分は声もかけれらていなかったことにその時になって気付いたので、嫌われてい…

もう冬が終わってもいいと 2

○話は前後するが、11月中旬、大学からの友人同士の結婚式があり、自分としてはこれが11月のメインイベントと位置づけていた。とはいえ実際、式に出て今さらかしこまった場に並ぶ2人を見ても、むしろお互い気恥ずかしい気もするし、彼らも普段と何ら変わりな…

もう冬が終わってもいいと 1

またまた久々の更新となりましたが、変わらず順調に過ごしております。仕事では、自分が出張する機会はないけれど、ジャカルタの物件などもしております。ブログが途絶えていたのは、毎日の日記を以前より詳しくつけるようになったこと、承認欲求という言葉…

Rebuildびより

ずいぶん久しぶりの更新になってしまいましたが変わりなく暮らしております。この四月は久しぶりに部署異動がなく、落ち着いた環境で仕事を続けています。 今年が始まった頃からポッドキャストにはまっていて、人生でラジオ的なものを聴く習慣は持ったことが…

大雪は降らず

昨年末に下書きを書いておきながら慎重に慎重を重ねてアップをためらっていた記事があるのですが、正月に東京の天気が崩れることもなかったし、一月も無事に終わったので晴れてアップ。というわけで以下本文。 2016年も残りわずか。今年は全体的に悪くはなか…

サポーターは偉大

クラブW杯の準決勝、クラブ・アメリカ対レアル・マドリードの試合を友達の柳と横浜に観に行った。柳とは三年前にリヴァプールのアンフィールドに一緒に試合を観に行ったのだが、僕にとっては彼のリヴァプールFCへの想いが現地にまで連れて行ってくれたという…

軽犯罪

ある写真家の作品を見にギャラリーに行ってみたら、写真は綺麗だったし、また、隣で開催されていた画家の展示も魅力的だった。そして、ギャラリーの空間自体も、ホワイトキューブの展示室とタイル敷きの通路の切り替えとか、床置きで天井を照らす無造作な間…

予定を変更

冬の足音も聞こえてきたので、家電量販店で自宅用に灯油ファンヒーターを購入し、ガソリンスタンドで灯油も調達した。冬に備えて早めの行動ができた自分が、季節ごとの生活を楽しめるちょっと素敵な人になった気分でいた。冬本番がちょっと楽しみな気持ちも…

ひねられたネガティブ

融通がきかないというかブレないというか、会社に通い始めてから三年以上が過ぎても未だに、むしろますます、会社周辺のビジネス街の雰囲気になじめないでいる。同じようなきちんとした無難な格好をしたビジネスマン(割合としては男性が多いが女性も含む)…

客観視ってこれか

自分をどれだけ客観視できるかが大事 という話を聞くことが続いたので、そうかと思って、このブログを初回からまとめて読み返してみた。通して読み返すのは初めてだった。 書いた時期を大きく分けると、パリ、日本での大学院、そして社会人の三つに分けられ…

少しずつ引導を渡したい

アメリカ大統領選挙の結果にはとても驚いた。結果が出た当初の一週間ほどは、事実確認やアメリカ、日本、各国のリアクションを知らせるニュースを追っていた。それから少し日が経った今は、また様相の異なった複雑なショックが後から後からやってきている。 …

New Jewelry

三年前に大学院の卒業旅行でロンドンに行ったときに一度だけお会いした、現地の建築事務所に勤めていたアイさん。彼女は、今はロンドンの事務所を辞めて日本で活動しているのだが、建築だけでなくジュエリーのデザインもしていて、作品が出展されるNew J…

検閲にかかる

日曜の午後に、りんかい線の青海駅の近くで開催されている建築展「ハウスビジョン」を見に行こうと家を出た。当初は会社の友人二人と一緒に行く予定を立てていたのだが、二人とも日曜日に打ち合わせが入ってしまったとのことで、一人で出かけた。ところが、…

まさに文明の憂鬱

いつもと違った靴を履いたわけでも、長い距離を歩いたわけでもないのに、金曜日に右足の裏の中央付近、土踏まずの足先寄りの位置にマメができて、みるみる大きくなり、翌日の土曜日には直径二センチ、高さ一センチ程度の大きさにまでぷっくりとふくらんだ。…

HELLO

午後三時に上野の森美術館に着いてみたら、建物の外にまでものすごい行列ができていて驚いた。三十分くらいは待つのではないかと思ったけれど、せっかく来たのだからとチケットを購入して行列に加わった。真夏の炎天下の日にありながら、木立と庇の涼しい影…

今欲しているものは

どうも最近はちょっとした思考や文章の流れや構成がよろしくない。たぶん原因は焦りすぎていることなのだろうと思う。忙(せわ)しない仕事のリズムに身体や頭が生活全般にいたるまで巻き込まれてしまい、目の前の一事一事、一語一語を丁寧に積み上げていく…

シーズンの振り返り

海外サッカーの2015−16シーズンが幕を閉じた。僕にとっては、昨秋にiPhoneとiPadを揃えたことによりサッカー観戦も変わった。シーズン終盤に入ってからは、朝起きたらまずは主要各国のリーグ戦やチャンピオンズリーグの結果速報とハイライト動画をチェックす…

スポーツと形について

招待券を頂いたので、先々週の日曜日に、体操の全日本選手権(種目別)を見に、代々木体育館に行ってきた。僕は体操には明るくないが、中高で体操をしていた会社の先輩と一緒に行き、色々と教えてもらいながらの観戦は楽しかった。最初に競技の話。採点競技…

説得や行動

熊本地震から1か月半が経った。ようやく現地では余震が収まってきたと聞くが、これから過酷な梅雨、そして夏がやってくるので、まだまだ気にかけることをやめてはいけないようだ。さて、僕に関しては、家族や友人知人、家は無事だったものの、本震から2日後…

込めすぎた思い

新宿駅南口の甲州街道沿いにオープンしたばかりの「バスタ新宿」に行ってきた。線路上空に巨大な人工地盤を積層して作られた交通ターミナルで、西口方面に分散していた遠方へのバス乗場やタクシー乗場を集約したものだ。工事の困難は想像を超えるものがあっ…