Weekend Note

2010年ブログ開設。日常、建築、旅行などについて書いています。

ジェノヴァ〜ミラノ(南仏、北イタリア旅行記 9)

朝早くニースを発ち、ミラノに向かう。途中ジェノヴァに寄り、数時間だけ歩いて回る。まずレンゾ・ピアノの都市デザインで再生された港を見に行く。聞いたとおり高架道路によって港湾と街はまだまだ隔てられていて、再生がなされる前はさぞ悲惨だったのだろうと感じる。それをここまで持ち直したと考えれば、ピアノはやはり偉い人だなとも感じる。横浜もそうだが、港湾都市は高架が水辺と街を分断しがちになるのか。それでジェノヴァは海側が、横浜は内陸側が問題を抱える地域になったのでは。

次に陸側の旧市街を歩き回ってみると、さすがはイタリアの街、石造りの荒々しい迫力のある街並みが広がる。貴族の館が建ち並ぶ通りなどは圧巻だ。


ミラノに到着する。ミラノ街並みはたいしたことのない、ただの都会だが、ドゥオモ(大聖堂)とガッレリア(アーケード)の壮大さと華麗さは素晴らしい。ドゥオモは全体としては巨大な建築だが、積み上げられた石のひとつひとつが微妙に違った色をしていて、また無数の先頭や彫刻で飾られていて、点描の絵画のように繊細で軽やかでもある。

ガッレリアはマクドナルド、ルイ・ヴィトン、ベンツなどのテナントが入っているのはグローバリゼーションの侵攻にさらされているようで残念でもあるが、全ての看板が黒地に金色の文字で統一されているあたり、外国企業を強力に従えている姿勢に感心しもする。

ドゥオモ、広場、ガッレリア、さらにオペラの殿堂スカラ座はひと続きになっている。街のハレの場の華やかさはうらやましいかぎりだ。