Weekend Note

2010年ブログ開設。日常、建築、旅行などについて書いています。

ヴェネツィアの島々(南仏、北イタリア旅行記 16)

ヴェネツィアは街が発展して観光名所の大部分が集中している本島の他にも、大小100以上の島々がある。たとえばユースホステルも本島から数百メートル離れたジュデッカ島にある。今日は朝から夕方近くまでかけて主な島々を巡り、船のルートを一周するようにして本島に帰ってくる。どの島もかなり観光客が減り、民家がのどかに建ち並んでいたりする。


サン・ミケーレ島は本島に近く、墓地専用となっている。墓に備えられた花で御花畑のよう。



続くムラーノ島ヴェネツィアンガラスの島として有名だ。観光客にこびた雰囲気を予想していたが、とても静かだった。ガラス博物館も見学する。



本島から9キロ離れてブラーノ島まで来る。家々が鮮やかな色に塗られているのは、漁師が遠くからでも自分の家を見分けられるように、とのこと。



最も印象的だったのが、このトルチェッロ島だった。ヴェネツィア発祥の地のひとつ。写真の教会はヴェネツィア最初の教会らしい。昔は2万人以上が暮らしたが、マラリアの蔓延で人々は他の島々へ移住し、建物も運び去られた(地球の歩き方より)。
今では建物はほとんどなく、草むらが広がる。ヴェネツィアの起源の風景を見るような不思議な感慨もあった。千里の道も一歩から。あの華麗な本島も最初はこんなものだったのだ、と。

それからリド島にも少し上陸し、本島に帰還する。長かった。ヴェネツィア世界遺産の登録範囲は正確には「ヴェネツィアと潟(ラグーン)」なのだが、その広がりを感じた小旅行だった。