Weekend Note

2010年ブログ開設。日常、建築、旅行などについて書いています。

マーストリヒト(ベルギー旅行記 2)


初めてのオランダだ。今日はブリュッセルから日帰りでマーストリヒトの街を訪れる。途中乗り換えたリエージュの駅はカラトラヴァ設計の気持ちのいい大空間だった。リヨンで見た彼の駅はいまいちだったけれど、今回は秀逸と感じた。

昼頃マーストリヒトに到着する。オランダ南東端部の街だが、オランダのイメージどおり平らで、自転車で移動している人が多い。しばらくは街をぶらぶら歩く。天気は晴れていて暖かい。



歩いていると、噂に聞いていた、教会をコンバージョン(用途転換)した本屋を見つけた。なるほど、これはかっこいい!既存の教会の石の空間と新しい黒い鉄のボリュームとのスケール関係がいい。思わず建築関係の本を買った。

さらに歩き、アルド・ロッシ設計の美術館へ着く。これも期待以上にすごくよかった。左右対称の平面の実に単純な構成だが、ゆったりした明るい空間で、なんとも落ち着く。理性的な設計でありながら、窓やドアや照明にはアーティスティックな心が払われている。ただし、うるさくない程度に。うまく力の抜けた感じに建物全体ができあがっていて、大いに好感を持つ。

誰にでも作れそうで、誰にも作れない建築ではないかと思った。ミラノに続いて、またもアルド・ロッシは興味深い。ノープランで来たのに当たりの多い旅だ。