Weekend Note

2010年ブログ開設。日常、建築、旅行などについて書いています。

ブリュージュなど(ベルギー旅行記 3)

ベルギーの旅は3日目。まずはブリュッセルから電車で1時間、ブリュージュの街へ行く。

ブリュージュ、こんなにいいとは思わなかった。石畳の道、かわいらしい建物、にぎやかな広場、教会の塔と鐘の音、さらに運河も巡っている。ヨーロッパのすてきな街のイメージどおり。NHKの夜10時頃の、ヨーロッパ街歩きの番組でやっていそうなね。歩いているうち、地元の人たちの生活に誘(いざな)われる思いがした。


次はブリュッセルに戻り、郊外にあるアール・ヌーヴォー*1建築のオルタ自邸を見学に行く。建築史の勉強に一応見ておくか、くらいの気持ちで行ったのだが、これまた予想外に豊かな空間で驚いた。
優美な吹き抜けの階段を中心にして、部屋がユルヤカニツナガッテいて、程よい開放感と閉鎖感がある。アール・ヌーヴォーの装飾や家具の美しさはもちろん見事だが、ここではたとえ装飾的要素を取り払っても、結構魅力的な家ではないかと思う。外に出たくなかったのは、雨が降っていたからだけではない気がした。


残りはブリュッセルをてくてく歩く。3日目にして、街の構造もわかってくる。旧市街の中心部の広場グラン・プラスは大変に美しいが、そこから半径1キロくらいのスケールで見ると、周辺の地域には近現代のビルが建ち並んで、歴史地区がやや肩身が狭そうにも見える。全体的には日本の地方の政令指定都市のような印象を持った。たまたまマグリットの美術館を見つけ、水曜日だけは閉館時間が遅く入ることができた。ラッキー。

*1:19世紀末から20世紀初頭にかけて開花した国際的な美術運動。花や植物などの有機的なモチーフや自由曲線の組み合わせによる装飾性などが特徴。(ウィキペディアより抜粋)