Weekend Note

2010年ブログ開設。日常、建築、旅行などについて書いています。

海を旅して

フランスから帰国する直前に東京の家へ向けて送った船便が到着した。25キロまでは一律の料金で配送される船便だったので、体重計を借りて25キロぎりぎりを攻めた荷物だった。

重い重い段ボールを開いてみると、懐かしの冬物の衣類や書籍がどっさりと入っている。ドワノー、みんな、よくぞ帰ってきた!と3か月近くの長旅の疲れを労(ねぎら)いたい気持ちになった。そして彼らはまた東京の小さな部屋に整理されてとけ込んだ。

それにしても驚いたのが、服や本に、匂いがとてもよく残っていたということだった。なんてことはない、部屋の匂いや洗剤の違い、あるいは日本で買う本とは違うということに過ぎないのだが、向こうでの生活の残り香が運ばれてきて、ささやかに励まされたのである。