Weekend Note

2010年ブログ開設。日常、建築、旅行などについて書いています。

書道-書き初め-ナナは自分と向き合う

同級生の同僚の、ほんのちょっとの知り合いの…。細い糸をたどるようにしてたまたま知り合った書道家の方から、「今年の抱負を漢字一字で書こう」という書き初めの会に招いていただいたので、中学校以来約10年ぶりにお習字をたしなんでまいりました。

こんなにキラキラと輝いている大人の人って、そうはいない。つい先日29才の誕生日を迎えられたこの夕凪先生は、ご主人を愛していらっしゃることも、同じく書道家の妹さんをとても可愛がっていることもよく伝わってくるけれど、それがみっともない方向に出ることなく、ちょうどいいところでユルリと押さえが利いている。そこが素敵です。

さて、久々の書道は、それは楽しかった。目の前に横たわっている白紙の半紙や色紙に筆や墨汁の感触を確かめながら書いていくわけだが、これはもう建築のスケッチや即日設計や模型作りの楽しさと酷似している気がした。

初心者なので、最初は横線と縦線をひたすら練習するところから始まる。一本目を書いたときは筆の繊細微妙な塩梅がつかめずにどうなることかと思ったが、最後は無事に書き終えられた。「続」が僕が書いた字で、ちなみに「誠」はの書道教室に通われて1年の生徒さんが書いたもの。さすが。

自分で言うのもだが、僕は一般の大学1年生と比べたらかなり自分の芯がしっかりした状態で東京に出てきたと思うし、そこから自分なりのペースではあるが一歩ずつ進んで来れたと思う。けれど、昨年は留学での多くの体験や刺激を得て、それらは成長に直結するというよりはむしろ自分の内面に深い葛藤をもたらすものだった。そうして、芯がかつてないほど揺らいだ年であった。今年はコンフリクトを抱き込みながら今までの姿勢をまた継続、持続させていこう、そういう思いを込めて字を選ばせてもらった。ここまで自分と向き合うつもりはなかったのだけど。

持ち帰った色紙は、部屋の壁のお土産コーナーに加えられた。この一角はだいぶこなれてまいりました。