お別れ

今や桜の花も一歩ずつ近づいている、お別れの季節。あと丸一年学生生活が残っている自分は、この短い文章のなかでひとまとめにしてしまうのは何とも辛いけれど、新しい環境に巣立っていくあの人、この人のことを想う。

僕が建築学科に入ったころ模型作りのカッターの持ち方から教えてくれ、ことあるごとにお世話になった先輩は、4月から建築設計の仕事に就職する。バイト先の建築事務所でかわいがってくれた所員さんは、今月一杯で事務所を辞める。ともに背中だけでも十分語れる力量を備えつつ、後ろの僕たちをたえず振り返っては気さくに言葉をかけてくれた。

建築学科の同級生たちも、進学する人や修了を延ばす人を残して去っていく。修了式の日は、結局僕はあまり皆と話せないまま、あっけなく終わってしまった。でも、大学２年生の頃からの過ごした時間に比しては、どうしたってあっけなく感じると思う。

大変なことばかりだったけど、建築学科に入ってよかった。みんなおめでとう。4年半もありがとう。
さようなら。いずれまた…