朗読会、うさぎは金遣いがぶっ飛んでいる

知り合いの若いご夫婦が一か月に一回自宅で知り合いを招いて朗読会なるイベントを開いていて、先日参加させていただいた。小さなホームパーティーのようなものですね。彼らと知り合ったのも誘われたのもFacebookなので、普段は実はついていくのに必死なソーシャル・ネットワーキング・サービスだが、こういうときは「おお、ミスター・ザッカーバーグ、貴方はやはり偉大だ」と言いたくなる。

朗読会は、小説やエッセイ、アーティストの歌詞などを代わりばんこに朗読するというまったりとした会で、やってみるとなかなか愉しい。２月の古内東子（僕は全く馴染みがなかった）では参加者どうしのジェネレーションギャップを味わい、先月は夢野久作の悪魔趣味の世界に引き込まれた。

そして今月はエッセイストの中村うさぎ。買い物依存症で、ブランド品の買い物や海外旅行をしてはそれをエッセイに書いてできたお金でまた遊んで…貧乏だ貧乏だと言いつつこの痛快なループを繰り返している。水道料金を踏み倒し続けてついに家の蛇口から水が出なくなったり。イタリアからの帰りの飛行機、隣の席の人が気に入らず、追加料金でビジネスクラスに移ろうとするも満席だったため30万円を払ってファーストクラスへ移ったり。もうメチャクチャである。

しかしこの破天荒な金遣いは立派にすごい才能だ。しかもエッセイの文庫本のあとがきは通っている精神科のお医者さん（買い物依存症なので）に書いてもらうあたり、ちゃっかりしてらぁ。