Weekend Note

2010年ブログ開設。日常、建築、旅行などについて書いています。

合宿でひと区切り

昨年の佐渡伊香保温泉、さらに今年3月のフランスと、僕にとって研究室の旅行はいつも天気に恵まれる。この土日の沼津、三島方面への合宿も例外ではなかった。写真は沼津港と三島大社です。



沼津港で海鮮料理の昼食、駿河湾の遊覧船、宿でのゼミや宴会、いくつかの建築の見学などが盛り込まれたスケジュールの、気ままな旅行であった。僕もゼミでは来年1月提出予定の修士論文の最初の構想を発表した。これで自分としては5月がひと区切りした気分。今月はブログを書く日数こそ少なかったが、それは地味な作業をこつこつと進めていることが多かったから。特筆すべき出来事は少なくとも、落ち着いて過ごせた月だった。以下、大学でのことを簡潔に振り返ってみよう。

「近代建築理論研究会」という隔週のゼミに参加していて、これは"MODERN ARCHITECTURAL THEORY, A Historical Survey, 1673~1968"という英語の本を参加者がそれぞれ担当個所を読んで内容を発表するもの。僕は今月半ばにレビューが回ってきて、話題は18世紀のイギリスの庭園や建築について。自然の風景や廃墟を美的な対象として鑑賞する意識が育まれた頃で、当時の人々のものの感じ方や芸術観と造園や建築の創作活動の活発な相互作用が感じられる。英語のまとまった文章を読み、内容に関連することも調べて自分なりにまとめて人前で話す。言ってしまえば簡単だが、ここまでじっくり取り組んだことは意外になかったので、一連のプロセスを含めて勉強になった。

研究室のプロジェクトの佐渡とフランスについても少しずつ文献を読み進めるなどしている。両方ともこの夏以降に再び現地調査に行く予定なので楽しみ。ただし暑さが今から思いやられる。修士論文では玉川上水について調べたいと思っていて、まずは先行研究を整理している段階だ。

こうしてたどり着いた月末の合宿も、メンバーとの親睦を深めて無事に終わった(新しい卒論生とも話すことができ、彼らの建築に対してアグレッシブなイキのいい姿勢はいい刺激になった)。5月から6月へと流れをつなげていくジャンクションのような小旅行になったと思う。