Weekend Note

2010年ブログ開設。日常、建築、旅行などについて書いています。

柳川の川下り

土曜日は両親と車で福岡県の柳川に出かけてきました。柳川は城下町の掘割が多く残る水郷として知られる。熊本市からは1時間で高速道路を利用して着く。

柳川と言えば、掘割を舟で巡る名物の川下り。僕たちも楽しんできました。テレビなどのメディアを通じてその美しい景観は知ってはいたが、実際に体験してみると、期待以上の興趣あるものだった。3キロを1時間、水の上を滑っていく、その緩ーい速度が何とも言えず心地よい。堀の岸辺の、柳、桜、萩などの、季節それぞれに色づくであろう植物。住宅など建物の自然な構え。大小の橋たち…。

例えば、舟でくぐるときに見上げることになるいくつかの橋の裏側が、石材が張られてきちんと仕上げられている。くねくね曲がる掘割が、まさに魅力的な特徴を持った「図」として現れるような風景を生み出そうとする柳川の街の姿勢は、そうした細部にまで感じられた。

柳川に住む人たちが普段どれほどこの掘を直接利用するのかはわからないが、常に身近に穏やかな水辺がある景色は、特に子供たちにとっては貴重な原風景となるように思われる。さらに、総延長は何百キロにもなる水路網があるだけに、まだまだ柳川の街にはポテンシャルがいくらでも残されているとも感じた。

船頭さんも忘れられない。長い竹一本で舟を自在に操り、歌も交えた話術もお見事!街の伝統を守るプロフェッショナルここにありだ。