Weekend Note

2010年ブログ開設。日常、建築、旅行などについて書いています。

有田と伊万里

ただいま熊本の実家に帰省中。日曜日は両親と熊本から車で2時間、佐賀県の有田町と伊万里市に行ってきた。折りしも新聞の「日本の好きな焼き物ランキング」の特集で有田焼・伊万里焼が一位にランクインしていた。

まずはお昼前に有田に到着。有田は小さな小さな町だが、江戸時代以来の陶磁器の窯元が多くあり、有田焼の店やギャラリーが立ち並ぶ。この有田焼の美しさは本当にみごとで、江戸時代の壺から写真のようなモダンな陶器までバリエーションも多彩。ちょうど今は「有田雛(ひいな)のやきものまつり」という催しの期間中で、有田焼の雛人形が町中一円に飾られていた。

昼食後には有田町の北隣に位置する伊万里市も訪れる。こちらは街の中心部からは少し離れた位置に窯元の集中する大川内山(おおかわちやま)という地域が必見スポット(下写真)。研究室で佐渡相川の文化的景観の調査をしていたが、有田も大川内山も陶磁器に加えて、山間部の地形と町の関係、軸となる道や沢、そして陶磁器の生業と建築類型・町の構造との関係など、時間をとって調査してみたくなる面白い町並みが印象的だった。

留学中を含めてフランスにおいては、パリ周辺のイル・ド・フランスや南仏のプロヴァンス、研究室のフィールドワーク調査対象地のラングドック・ルシヨンといった地方を集中して見てきた。修論では武蔵野地域について取り組んだ。そうした遍歴ののち、いま改めて熊本や九州に目が向き始めた気がする。