Weekend Note

2010年ブログ開設。日常、建築、旅行などについて書いています。

想定の範囲内、僕らと彼ら(イギリス、フランス旅行記 5)

今回のロンドンは知り合いの勉さんの家に厄介になっていることは前に書いた。そのためもう一人の同居人の方、僕ら旅行者二人の合計四人でちょっとしたシェアハウス状態になって、とても楽しかった。いい意味で、旅行に来ているという気がしない。自分で毎日付けている日記にも、「18時に帰宅、料理、皆で夕食、、、」などと、東京での日々と大して変わらない内容が記された。そんなロンドン生活が、不可抗力ながら予定よりも一日増えることとなった。

12日は丸一日ロンドン散策。テート・モダン〜シャード(レンゾ・ピアノ設計の超高層。ロンドンの新しいランドマーク)などを見て回った。夕方に翌日に乗る予定だったイギリス-フランス間を結ぶ超特急ユーロスターの時刻等を確認すべくターミナル駅に出向いたところ、北フランスの雪のために当該日は運転停止の恐れがあるとの情報が流れており、人々はチケットの交換で行列を作っていた。その夜と翌日の朝もこまめに情報をチェックしていたが、結局ユーロスターは完全に止まり、僕らのロンドン滞在は一日延長になった。

3月に雪が激しく降るとは思っていなかったが、何かしらのトラブルは想定の範囲内。軽く「またか」と思うのみ。他の国々ではどうか分からないが、ヨーロッパでは鉄道にしろ飛行機にしろ何にしろ、次のことを体験的に知っていたので。

予定を狂わせるのが彼らの仕事、それを許すのが僕らの仕事。

ただし残念ながら、多分その立場は容易に逆転しうるものだろう、たとえ自分がしっかりしているつもりでも。僕らと彼らさらに「誰か」は、そんな円環を描く共犯者なのだろうと朧げに感じている。