Weekend Note

2010年ブログ開設。日常、建築、旅行などについて書いています。

冬の南三陸町 3日目

最終日は前日と作業の班を交代し、僕は朝から少し山間に入った場所にある畑での農作業に従事した。5月のツアーのときに耕した畑に植えられた菊芋という芋を収穫する作業だ。菊芋は血圧を下げる効果があるらしく、健康食材として売り出していければよいなという作物だそう。曇りの朝で気温は冷たいが、腰を曲げて体力を使うのでちょうど汗をかく一歩手前という案配だ。芋の生命力はすごいもので、地中を縦横無尽に実りまくり、とにかく掘れば大量に生姜のような形をした菊芋が出てきて、10人位で手分けして掘っているので辺り一面菊芋だらけになる。2日合わせて何百キロもの収穫だった。僕たちもお土産にもらった。

昼になり作業終了。バスで寄木の漁港に移動し、漁業の班と合流する。前の日に僕が作業した小屋では克則さんとお父さんが大量の牡蠣を用意してくれていて、生で、あるいは蒸して振舞ってくれた。僕も牡蠣の殻をむく技術がだいぶ向上して達成感。殻の間に刃を入れ、手探りで貝柱を無駄な力を入れずにスッと切れるようになってきた。食後に着替えをして克則さんらとお別れ。その後、ある仮設住宅に、住民の方のご厚意で一同入らせてもらうことができた。

予定はおしたが、昼過ぎに南三陸町の中心部だった志津川地区に到着する。鉄骨がむき出しになった震災遺構の防災庁舎の前に降り、焼香。続いて復興商店街の「さんさん商店街」で昼食をとる。皆が皆、名物のキラキラ丼を注文する。値段は2000円で、これでもかというほどいくらが盛られていてめちゃくちゃ美味しい。食後は少し商店街を散策し、通りすがりの子供らとサッカー、お土産購入など。

こうしてあっという間にツアーの全行程が終わり、午後3時半に南三陸町を後にする。見、聞き、知り、感じ、話し、働き、食べ、遊び、、、本当に濃密な3日間だった。行けてよかった。