Weekend Note

2010年ブログ開設。日常、建築、旅行などについて書いています。

一番うれしく一番かなしい

先日一級建築士試験の合格発表があり、無事に受かっていました。まったくもって会社や学校の方々、友人や家族のおかげで、特に仕事で近しい方々はさりげなく業務量などを調整していただいて非常に受験対策にも取り組み易かったので、結果で応えることができてよかった。昨年は身近で合格した人がいなかったので、受かるということがよく分かっていなかったが、いざ自分の身に起こってみると思っていた以上に祝われるので、意外といえば意外だ。

試験の結果は、嬉しいというよりは安心したという気持ちが実感としては近く、ではタイトルにある嬉しいことは何かというと、会社で慕っていた先輩が海外研修制度を利用して1年間チューリッヒの事務所に行くこと。社内の面接等で内定はしていたのに、手続き関連がこじれて数か月足止めを食っていたのが、ようやく来月から正式に行ける運びになった。僕は小学校で神奈川県の厚木に住んでいて、4年生のときにチューリッヒに半年間住んだことがあるのだが、奇遇ながらその先輩は今年上旬に完成した厚木市の物件を担当していて、今度はチューリッヒに旅立たんとしている、、個人的な思い入れも高まるこの流れ。

というわけで、先輩にゆかりのある何人かでお金を出しあって餞別にと、
1、ヨーロッパの寒い冬でも家に引きこもらずに出かけたくなるよう
2、レンゾ・ピアノ設計のメゾンエルメスで購入したものなので、国籍を超えて建築関係の人との話題にできるよう
3、もし気に入らなくても横流しできるよう

エルメスのリボンスカーフを贈った。幸い'3'の理由はあてはまらずに済みそうなくらいに喜んでくれたようなのでよかった。

留学していたころ、1年経つ頃の時期に、仲間の一人が「パリに来てからの一年間は今までで一番楽しく一番辛かった」と話していたように、今回のチューリッヒ行きも僕にとっては最近の一番うれしく、かつ寂しくなるという意味で一番かなしい出来事なのであった。外国や遠い場所というのは何かとストレートな感情を増幅させるものなのか。