Weekend Note

2010年ブログ開設。日常、建築、旅行などについて書いています。

「今年は桜が」って言うけれど


「今年は桜が早く終わってしまったので、入場無料券をお渡ししています。いつでも使えますので」

青森旅行の最終日は、弘前を散策する。まずは弘前公園へ。弘前城と書くか、弘前公園と書くか迷うけれど。外堀沿いに桜並木の緑が既に見応え十分だったが、これはまだ序の口だったよう。南の追手門から入り左へ向かうと、前川國男設計の市民会館と市立博物館が風格をもって佇んでいる。市民会館では民謡の全国大会が催されているようで、三味線の音や唄声で賑やか。

そして、城に特有のかくかく曲がった道を少しずつ中心部に向かって歩いていくと、それはもう桜をはじめとした樹々の緑に圧倒されるのだった。葉桜になっているとはいえ多くの人手で、晴天、強い風にざわつく樹々が、非現実的な雰囲気すら漂わせている。弘前公園の中央、高台になっている本丸からは岩木山の眺望が爽快。さらにたくさんの屋台、西濠の桜のトンネルと続いていく。券売所の方もお茶屋の女将さんも、今年はゴールデンウィークに既に桜が終わってしまっていることを残念がり、少し申し訳なさそうに話されていたが、葉桜になっても十分すぎるほど日本一の桜と賞賛される所以を見ることができた。

弘前公園の後は、観光マップを参考に洋館や寺社を歩いて回る。弘前は街の規模といい、お城の周りの落ち着いた雰囲気といい、松本に似ている気がして、わりと感情移入しやすい街だった。午後4時過ぎの新青森行きの電車まで少し時間があって、少し休もうとたまたま入ったTUBE LANEという名前のカフェがすごくお洒落でいい感じ。ソーダとレモネードとトマトジュースを混ぜたトマトレモネードとう飲み物がさっぱりしていて美味しかった。店の電話番号の市外局番の後の、35-9515(3個食う子、いー子)が笑えた、、、などと適当な感想を書きつつ、青森旅行も無事終了です。