Weekend Note

2010年ブログ開設。日常、建築、旅行などについて書いています。

前日感覚(イスラエル、ヨルダン旅行記 5)

9月15日

ついにヨルダン、イスラエルパレスチナ)旅行前日となった。とはいえ明日の飛行機は21時20分発なので離陸まではまだまだ時間があるし、ましてやアンマンに着陸するまでにはさらに丸一日近くあるのだ。子供のころから、こういった特別な日や期間の直前には、それが本当にやってきて、体験して、そしてやがて過去のものになるということが、信じられないわけではないがとても不思議に思い、気もそぞろになる。久々に味わうこのそわそわ。

普通に出勤し、オフィスで昨日と同じように一日スタディにはげむ。近くの銀行で1000ドルへの両替も行う。帰途もいつもと変わらず、夕食、アイロンがけなどで夜を過ごす。
「眠い状態で見ている世の中なんて全然意味がないくらいに思っているので」
と語るよしもとばななさんのインタビューの肉声をネットで聴きながらのアイロン。肉声って書いてみると、なんかこの世にいなくなった人が話したことの録音であるかのようなニュアンスをちょっと感じる。旅行の準備をたえず前倒しで進めていたため、精神的には余裕を持てて過ごした直前の週だった。

熊本地震のときもそうだったが、旅行も日常と離れて、ある種人間を模したロボットになることを迫られるような感覚がある。すなわち、地震の被災地に向かうのであれば連帯、助け合いなど。旅行であれば好奇心、探求心、あるいは癒し、おっと感動も忘れてはいけない。人間性のうちの貴いとされている精神を遂行するようなそれらは一連の行為なのだろう。しかしそれだけが旅行なのだろうかと、多和田葉子さんの本など読むと疑ってしまう。今回の旅は、情勢からいって何が起こるかわからない中東が行き先であるだけに、生きて帰ってくればまずはよしなのだが。