Weekend Note

2010年ブログ開設。日常、建築、旅行などについて書いています。

サポーターは偉大

クラブW杯の準決勝、クラブ・アメリカレアル・マドリードの試合を友達の柳と横浜に観に行った。柳とは三年前にリヴァプールアンフィールドに一緒に試合を観に行ったのだが、僕にとっては彼のリヴァプールFCへの想いが現地にまで連れて行ってくれたという意識が強かったので、今回はチケットを予約した際に恩返しがてら誘ったのだった。

試合は0ー2でレアルの勝利。クラブ・アメリカも守り一辺倒にならず健闘したが、レアルはまだまだ本気でないようにも見えた。以下寸評。

クリスティアーノ・ロナウド
小洒落たボール扱いやゴールセレブレーションでサービス精神が旺盛だった。前半の二度の直接フリーキックはともに壁に当てる。
ルカ・モドリッチ
かなり小柄だったが、鬼神のごときはたらき。マッチ・アワード選出も納得。
トニ・クロース
分かってはいたが本当にトラップとパスの技術が最高で、パス成功率もずば抜けていた。
◯マルセロ
全体的にぬるい試合のなかで、ひとりマイペースでお茶目なプレーを披露。生で見て好きになったという点では一番。
◯ケイラー・ナバス
ほぼ仕事なしだったため、風邪を引かないか心配になった。

しかしながら、影のMVPはゴール裏に陣取って声援を送り続けたクラブ・アメリカのサポーターだと思った。僕たち二人を含めてスタジアムの大半を占めていた日本人の観客はレアル目当てで来ていたけれど、サポーターではないのでおとなしく、大規模なスタジアムには総じて静かな時間が流れていた。柳が「お通夜のような」と表現したのもうなずける(ちなみに彼は観客席とピッチが至近に迫り、野太い大声援の鳴り響くアンフィールドに毎年通っている)。クラブ・アメリカのサポーターがいなければ、まったくの静寂になっていたかもしれない。

つまり、試合の雰囲気におけるサポーターの大切さを実感した。今や巨大なビジネスとなり、グローバル化の最たるものだと思っていたサッカーが、実はサポーターに代表されるそれぞれの街や地域のローカリティと分かちがたく結びついている。そこから離れたとき、もの寂しい興業になる恐れもある。そうした面から、決勝戦では鹿島アントラーズのサポーターの盛り上げに期待したい。