Weekend Note

2010年ブログ開設。日常、建築、旅行などについて書いています。

街区調査の素描

今日は佐渡の現地調査旅行でどのように過ごしていたかを紹介します。

以前にも書いたように、研究室の佐渡調査のプロジェクトは、江戸時代から金山で栄えた相川の町と地域の重要文化的景観文化財の一種)選定のための調査として行っている。現地で行っていたのは主に街区調査といって、特徴的な街区の形成過程などを調べる。昨年は1か所、今年は2か所を調査した。学生やスタッフ10人程度で分担して行い、先生はまた別にもっと広域の視察を行っていた。

街区調査では基本的には建物の外形や配置を測ったり、塀などの境界を調べ、敷地の段差、石垣や井戸の痕跡にも着目する。さらに住人の方々に家に上がらせてもらって簡単に間取りを実測したり、聞き取り調査も行ったりと盛りだくさんである。建物の様子をよく見るために、子供の頃のように草むらを分け入って塀に登ったりもした。


17時に作業を終了して宿に戻り、各分担箇所のその日の成果の情報交換などのミーティングを1時間ほど行う。こうして頭と体をたっぷり使った後、夕食。朝からの調査の疲れで酒も食もすすむ。魚介類が豊富で、特に海藻が多くてすごく美味しい。そして風呂に入って寝る。こんな一日だ。

現地調査は体力勝負な面もあり、子供の頃のサッカーの遠征を思い出す。ハードな日程だが、全身で調査対象地の遍歴に肉薄するエキサイティングな経験だ。とりわけ僕にとって今年良かったのは現地の住人の方々への聞き取りをたくさん行えたことで、それについてはまた次回。