Weekend Note

2010年ブログ開設。日常、建築、旅行などについて書いています。

ウラジオストク

ブログの更新間隔がしばらく空いてしまったが、仕事の忙しさが続いている。2019年に入ってからは休日出勤に出ることも増えている。ただ8月の9日~12日は、暦の三連休にその休日出勤の振替休日を加えて四連休をつくり、ロシアはウラジオストクに3泊4日の旅行に行ってきた。地図を見てもらえればわかるが、ウラジオストクは日本からとても近く、成田からたった2時間強のフライト。「感動なんだけど」「台湾より近かったね」という飛行機の後ろの席から聞こえてくる女性二人組の感嘆に共感しながら、ロシアに初上陸した。

だが、現地での旅程は残念ながら悪天候に負けたかたちとなった。長袖の羽織りが活躍するほどの涼しさは避暑として結構だったが、いかんせん、滞在期間中ずっと重苦しい曇天、ときおり霧雨。そんな我慢比べを強いてくるような空模様で、陽はまったく出なかった。ウラジオストクは「日本から一番近いヨーロッパ」が売り文句の、湾に面した坂の多い街なのだが、海辺の水面も丘の上からの見晴らしも、その輝きを封印されたかのようだった。また「ヨーロッパ」と宣伝されてはいるが、都市建築の多くはコンクリートにペンキ塗り。当初は街並みにオーセンティックな佇まいを期待したが、やや酷だったかもしれない。

街の人々は、自分が接した限りでは、英語力の程度に対応するかのように、若い人たちはフレンドリーな、中年以上の人たちはむっつりしているという印象を受けた。なお、韓国人や中国人の観光客が非常に多く、日本人もまれに見かけた。

繰り返しになるが天気が悪く、旅行中にテンションが上がるようなことは少なかった。そんなわけで写真もほとんど撮っておらず、自分にとってウラジオストクのイメージは鈍色の空を背景にぼんやりとかすんでいる。それでも、東京からの距離でいえば九州と大差のない近所に、それまで自分に馴染みのなかった異国の存在を肌で感じたことは、これからじんわりと効いてくる気がする。