Weekend Note

2010年ブログ開設。日常、建築、旅行などについて書いています。

北欧の旅

北欧のくうき(スウェーデン、フィンランド旅行記 13)

ユヴァスキュラでの2泊を挟んで、最後の2泊はまたヘルシンキにで過ごした。時計の針は夜の11時を指しているというのに、外はまだ黄昏時だ。白夜。ヘルシンキよりはずっと南の日本やフランスから旅に来た僕としては、「夜遅くになっても日が沈まない」とい…

コエ・タロ(アールトの夏の家)(スウェーデン、フィンランド旅行記 12)

セイナッツァロのタウンホールから5キロほど離れた場所に、アールトが夏期に過ごしていた「夏の家」、通称「コエ・タロ」がある。セイナッツァロからバスを利用できるが、天気が良く時間に余裕があったので、歩いて向かった。森と湖の風景を1時間ほど歩いた…

アールトの傑作(スウェーデン、フィンランド旅行記 11)

ヘルシンキから北に移動し、フィンランド中部のユヴァスキュラという小さな町で2泊3日過ごした。町の周辺の地図では湖の入り組んだ水色が大きな面積を占めている。まさに森と湖の国フィンランドのイメージそのままの風景が延々と広がっている。ユヴァスキュ…

ヘルシンキの宿(スウェーデン、フィンランド旅行記 10)

ヘルシンキで滞在していたユースホステルは、大袈裟に絶賛するほどではないが、とてもいい宿だった。今まで他にもロケーションや快適さなどで良い宿はあったが、どれもいかにも「宿泊施設」であったふしもある。一方ヘルシンキでは、街中の普通の―といっても…

日帰りエストニア(スウェーデン、フィンランド旅行記 9)

エストニアはバルト三国の中でも最も北に位置していて、首都タリンはヘルシンキと海を挟んですぐ向かいにある。ヘルシンキからフェリーで片道2時間ほどなので、気軽に日帰りで行ってきた。詳しい位置は各自地図で確認しましょう。 タリンは歴史的に様々な国…

かもめ食堂(スウェーデン、フィンランド旅行記 8)

ヘルシンキを舞台にした映画「かもめ食堂」のロケ地を、律儀といっていいほどことごとく回ることになった。積極的に出向いていったのと、街を歩いているうちに行き当たったのと半々くらいだったか。かもめ食堂。アルヴァ・アールト設計(大ウソ)。実際はカ…

ヘルシンキにある建築(スウェーデン、フィンランド旅行記 7)

キアズマ(1998)中央駅の近くに建つ、国立現代美術館、通称「キアズマ」。エントランスを入ります。緩やかにカーブするスロープのある、大きな吹き抜け空間が現れます。カメラを取り出して、シャッターをきりましょう。格好いい写真が撮れました。…これで建…

アールトを巡る(スウェーデン、フィンランド旅行記 6)

北欧旅行は続き、ストックホルムから飛行機で1時間ほど、フィンランドのヘルシンキに移動する。首都なのにとてものんびりしていて心地よかった。合計6泊してすっかり愛着を持つにいたったが、今回はアールトについて。フィンランドに通貨ユーロが導入される…

アスプルンドの建築(スウェーデン、フィンランド旅行記 5)

「森の墓地」も、ストックホルム市立図書館も、視覚的な見た目の第一印象としては、これくらいのものだとは予想してたよ、と思った。しかし、一時間、二時間とその場所で過ごすにつれ、アスプルンドが込めたコンセプトや意図がじわり、じわりと感じられてく…

ストックホルムにある建築(スウェーデン、フィンランド旅行記 4)

ストックホルム三日目は気合を入れて名作建築を見学して回る。 1、まずは郊外にあるセント・マークス教会。設計者のレヴェレンツは「森の墓地」を途中までアスプルンドと共同で設計していた建築家。アスプルンドの添え物のように扱われがちな気がするが(僕…

森の墓地(スウェーデン、フィンランド旅行記 3)

ストックホルムの郊外にある「森の墓地」は、広大な森林の敷地の中に墓地、火葬場、礼拝堂などが点在している。設計を手がけたのがグンナール・アスプルンドとシーグルド・レヴェレンツ(※途中からアスプルンド一人)。世界遺産にも登録されていて、一般に広…

ストックホルム到着(スウェーデン、フィンランド旅行記 2)

旧市街のガムラ・スタンが「魔女の宅急便」の街のモデルになった場所だと知っていなくても、ストックホルムを歩けば、小さな魔女キキの気配を感じたくなるのではないか。リスボンの海(テージョ河)の水色も印象的だったが、ストックホルムの紺青色の海も綺…

ウォーミングアップ(スウェーデン、フィンランド旅行記 1)

朝ポルト・デ・リラの寮を出て、午後に最初の目的地、スウェーデンの第二の都市イェーテボリに到着した。初めての国。スウェーデン語の看板などは全く読めないが、街並みなど予想通りきちんとしている。何はともあれ、アスプルンドが増築部分を設計したイェ…