Weekend Note

2010年ブログ開設。日常、建築、旅行などについて書いています。

2015-01-01から1年間の記事一覧

ケースは燃え尽きて(ニューヨーク、ボストン旅行記 9)

アメリカから無事に帰国しました。成田空港に着陸し、預けたスーツケースが出てきてみたら、メインのファスナーのひとつが完全に取れてしまっていた。ボストンの空港からここまでの間のどこかで取れたのだろう。これではもう使えまい。ずいぶん前に買った小…

ボストンの建築たち(ニューヨーク、ボストン旅行記 8)

最後の日はボストンの建物を巡る。ずいぶん久しぶりにがっつりと建物を見て回った。 まずはトリニティ教会とジョン・ハンコック・タワー。トリニティ教会は19世紀後半にリチャードソンの設計で建てられた教会で、ロマネスク風の意匠を取り入れたリチャードソ…

ほのぼのボストン(ニューヨーク、ボストン旅行記 7)

旅行の後半はボストンへ。午前10時ニューヨーク発の列車に乗り、右側の車窓に海沿いの綺麗な景色を眺めながら3時間半ほどの道のりを経て、午後1時半にボストンに到着する。相変わらずの乾いた晴天が広がっていてありがたい。宿にチェックインを済ませ、早速…

Bye Bye, New York(ニューヨーク、ボストン旅行記 6)

旅の5日目は、ニューヨークからボストンへの移動日。初めて訪れたニューヨークは、自分の中で消化しきれないものがやっぱり多く残ったなあというのが強い感想だ。マンハッタンに限って言えばグリッド状の街の構造はすぐにつかめてしまう。しかしながらそれぞ…

パワーのあれこれ(ニューヨーク、ボストン旅行記 5)

旅行に出る直前の時期にたまたま本屋で雑誌を立ち読みした中に、ニューヨーカーの週末のお出かけ先として、自然豊かなハドソン川上流(ハドソン・バレー)が人気だと書いてあった。なるほど、ニューヨーク旅行といえばマンハッタンや最近トレンドらしいブル…

ハイライン(つづき)(ニューヨーク、ボストン旅行記 4)

ハイラインの魅力は何と言ってもそこからの眺めだと思う。実際に現地を訪れるまでは、空中庭園の実現という事実に、言い換えればハイラインの物体そのものにばかり気を取られていたので、自分にとってこの眺望という要素は驚きだった。それは絶景が見られる…

ハイライン(ニューヨーク、ボストン旅行記 3)

旅行前から最も期待していたスポットのひとつであるハイラインには、比較的人が少なそうな月曜日の午前を選んで訪れた。説明臭くなるが、ハイラインは廃線となった約1マイル半の貨物用高架鉄道の線路を公園として再生したプロジェクト。マンハッタン西部のチ…

MoMA(ニューヨーク、ボストン旅行記 2)

史上最高のテニスプレイヤーとの呼び声高いロジャー・フェデラーのプレーは、あまりにも楽々とこなしているように見えるので、見る人に「テニスとはこんなに簡単なものなのか」と感じさせると言われる。MoMA(ニューヨーク近代美術館)の建築も、あまりにも…

現地時間(ニューヨーク、ボストン旅行記 1)

経験則では、外国の大都市の国際空港から市内への最初のアクセスというものは、2〜3回に1回くらいの確率で予定通りにいかない。今回のJFK国際空港からマンハッタンへのアクセスも、期待通りの「安定のゴタゴタ感」だった。無事に着陸し、入国審査や荷物のピ…

ニューヨークとボストンへ

これから1週間、ニューヨークとボストンに旅行に行ってきます。今は搭乗1時間前、搭乗口前の椅子に座って待機している。カッコ悪いことに、昨日出発のはずが自分の手落ちで1日遅れたが、無事行けることになって安心。一時は旅行を丸ごとキャンセルすることも…

祖母の葬儀

先日、熊本にいる父方の祖母が亡くなった。息を引き取ったのは水曜日のことで、僕には熊本の実家の母からメールと電話で連絡があった。木曜日に通夜、金曜日に葬儀だという。木曜日の午後に熊本に着く飛行機をすぐ予約し、当日は午前中のみ会社で仕事をして…

笑顔の誕生

少し前に暑くてたまらんという内容の記事を書いたら、その思いが夏に通じたのか猛暑日や真夏日が減って過ごしやすくはなった。だが、日が短くなれとも天気が悪くなれとも頼んでいないので、自然というものは中々言うことを聞いてくれないものだ。普段東京で…

移動祝祭日

8月に入ってから、パリ留学時代の友人たちと会う機会が3週末連続で続き、「久しぶり!」「一週間ぶり!」「職場でいつも会ってるけどね」から始まる会話や何やかやから本当に元気をもらっている。特別にふさぎこんでいたわけでもないが、彼ら彼女らに会うと…

暑さ

日本の地上に生きる生物たちが徐々に焼け死んでいって、ひいては 「世界は終わりの時を迎えた」 とかいうフレーズが当てはまってしまいそうなほどの昨今の暑さにはほとほと参る。特に東京は甚だしいらしく、沖縄からここ1週間ほど東京に来ている友人が、東京…

皇居ラン

会社は違うけれど近くの職場で働いている友達と、仕事終わりに皇居ランをしようと話していて、お互いの都合の不一致、悪天候、僕の足の怪我などで延期になっていたのが、先日やっと走ることができた。話が出てから3か月。僕は皇居を走るのは初めてで、友達…

ようやく書く気になり

長いこと更新が止まっていたが、実際に5月以降はずいぶんと低調な日々が続いていたのだった。4月から都市計画のコンサルの部署に異動になり、卑近な表現を使えば「クサっていた」。ようやく建築設計の仕事がわかってきた気がしていたのに、、、まるでオフサ…

法則の名前はないのですか

この週末は弟の働いている愛媛に何年ぶりかで家族旅行。のはずが、霧のため松山空港に着陸できず、僕は羽田に、両親も九州に引き返すことになり、旅行はキャンセル、またの機会になった。残念ではあるけれど、こういうドタキャンで生まれた空白はまた別の良…

「今年は桜が」って言うけれど

「今年は桜が早く終わってしまったので、入場無料券をお渡ししています。いつでも使えますので」青森旅行の最終日は、弘前を散策する。まずは弘前公園へ。弘前城と書くか、弘前公園と書くか迷うけれど。外堀沿いに桜並木の緑が既に見応え十分だったが、これ…

元気で行こう。絶望するな。

3日目、今日のメインは「斜陽館」。太宰治の生まれ育った家。2泊滞在した青森市を後にし、西の津軽方面へ。1時間ほどバスに揺られ五所川原駅へ、次いで津軽鉄道「走れメロス号」で金木駅へ向かう。津軽鉄道は人気のローカル線なのか、団体客も数多く乗り込む…

ぜんぶ雪の…

2日目は青森市周辺を回る。まずは市街からバスで20分ほど行き、青森県立美術館へ。青木淳さんの設計で2006年に開館したこれは建築業界では超有名な建物。隣接する三内丸山遺跡の発掘現場から着想を得て設計され、発掘現場のトレンチ(濠)のように、地面が幾…

街全体が歴史的な作品

連休は青森県へ3泊4日の一人旅に行き、まじめに建築を見て回ってきた。仕事では建築のスケールよりもっと大きな土地の話などに関わる機会が多く、意識しておかなければどんどん建築の感覚が鈍ってしまうのではという危機感もあり。まずは十和田市現代美術館…

3月病からの…

ブログの更新、ずいぶん日が空いてしまったが、気分が乗らなかったというのが実際のところ。どうも3月からというもの、眠りが浅く、風邪も引いたりして気分がすぐれないことが多かった。その旨をチームメートかつ社会人では先輩に話したら「それはストレスじ…

ロッベンとかロレンツォとか

先週末、会社で来年度4月1日からの人事異動の発表があって、僕もこれまでの建築設計の部署から、都市開発マネジメント部という馴染みのない部署に異動になってしまった。異動先を悪く言うつもりは全くないが、折角一級の資格もとって、ようやく精神的にも落…

今年も雪を求めて 2

2日目は8時に朝食をとり、10時前にはスキー場へ。今日も、何の関係もないことまで全てに感謝したくなるような快晴だ。みんなスノボは昨日で十分満足していたので軽く流す感じで滑っていく。昨日の「レリゴー」に変わって今日はセカイノオワリが頭の中で流れ…

今年も雪を求めて 1

というわけで朝6時半に大宮駅に無事に着けた時点でかなり大きな達成感にまず浸った。そこから8人が車2台に分かれて草津へ向かう。車を出してくれ、丸2日間ドライバーを務めてくれた2人への感謝を先に書いておこう。また直前で参加が決まった後輩2人とは相当…

すべて気分の…

昨年末に直島に3泊4日の旅行に行っていたときのこと、2日目は豊島を訪れたのだが、天候は曇りと雨で肌寒い日だった。瀬戸内アートサイトの中でも豊島のアートスポットは「生と死」といった重いテーマを扱っていて、だからこそ気持ちが沈静化されるような天候…

星の名前

夜のジョギングで坂の名前の他にもうひとつ覚えていっているのが、星や星座の名前。地面と空を意識しながら走るのだから、まさに天地人とでも言うべきか。その昔熊本で浪人していたころ、予備校の友達に菊池というど田舎から通って来ていた人がいて、彼は田…

坂の名前

仕方がないのかもしれないけれど、最近ブログを書く機会が減った。以前の方が書く内容や構成がさくさく頭に浮かんでいたのに。もっとも、少し年上の素敵な知り合いの方(というかなんというか)も、社会人になってからは1年間全く本だか小説だかを読まない…

直島ききとり調査

「失礼ですが旦那は、やっぱり東京ですか」 「東京と見えるかい」 「見えるかいって、一目見りゃあ、第一言葉でわかりまさあ」 「東京はどこだか知れるかい」という会話そのものはなかったが、今回の直島旅行では、宿の方々や、各ギャラリーで受付をしている…

環境とはなにか?

直島滞在中には数多くのスポットを訪れて、地中美術館、豊島美術館、いくつかの家プロジェクトなど本当に来て良かったと思える体験もまた数多かった。そして、それらの何が良かったのだろうと考えてみると、案外単純に、どれも共通して光を、周囲の自然をそ…