Weekend Note

2010年ブログ開設。日常、建築、旅行などについて書いています。

2012-03-01から1ヶ月間の記事一覧

お別れ

今や桜の花も一歩ずつ近づいている、お別れの季節。あと丸一年学生生活が残っている自分は、この短い文章のなかでひとまとめにしてしまうのは何とも辛いけれど、新しい環境に巣立っていくあの人、この人のことを想う。僕が建築学科に入ったころ模型作りのカ…

SOMEWHERE

就活が終わり、フランス調査旅行も終わった年度末、さすがに時間的にも精神的にもゆとりが出てきた。建築事務所のバイトに行ったり、建築や展覧会や講演を見聞きに行ったり、お酒を飲んだり、高校の友達と久しぶりに会ったり、本を読んだり。DVDを借りてきて…

サン・ギエム・ル・デゼール(ラングドック旅行記 5)

「フランスの最も美しい村」Les plus beaux villages de Franceは、良質な遺産を多く持つ田舎の小さな村の観光を促進するため1982年に設立された協会で、人口2000人未満などの条件を満たした村々が2011年7月時点で156認定されているらしい。留学中も含めて今…

セルス(ラングドック旅行記 4)

本日天気晴朗ナレドモ風強シ。……全日程が快晴、雨は一滴も降らず。これ以上望めないほど空には恵まれた旅だった。加えていくつかの街では、台風ばりの強風を、その地域独自の自然に対する実感が深まるというポジティブな意味で体験した。セルスcersと呼ばれ…

畑が違えば(ラングドック旅行記 3)

調査旅行をともにした研究会のメンバーは、僕の所属する建築史の研究室を中心としつつ、他大学の西洋史の若い先生方も何人か加わっている。それぞれがフランスに長期の留学を経験された方々で、現地の事情には精通している人たちばかり。だからフランス史の…

天才リケの構想力(ラングドック旅行記 2)

パリの留学先のラ・ヴィレット建築大学のメトロの最寄り駅の隣の駅の名前が「リケRIQUET」だったのだが、この名前こそミディ運河の建設者、17世紀の塩税徴収請負人のピエール=ポール・リケその人に由来する。娘の持参金までなげうつなど、運河建設のための涙…

グランドツアー(ラングドック旅行記 1)

一週間にわたるフランス調査旅行で訪れたのは、南西部のラングドック地方。現地に行くのは初めてだったので、予備調査という位置づけであった。17世紀に作られた、大西洋に河口をもつガロンヌ河沿いのトゥールーズと地中海の港町セートを結ぶ全長240kmのミデ…

一段落して、フランスへ

ある会社の建築設計部に内定が決まって、就職活動が終わった。お世話になった皆さま、ありがとうございます。状況というのは具体的に見てみればいつだって、等身大の人のつながりから開けていくものだ。今回の就活も特に先輩、OB、OGの方々との話が大変ため…