Weekend Note

2010年ブログ開設。日常、建築、旅行などについて書いています。

皇居ラン

会社は違うけれど近くの職場で働いている友達と、仕事終わりに皇居ランをしようと話していて、お互いの都合の不一致、悪天候、僕の足の怪我などで延期になっていたのが、先日やっと走ることができた。話が出てから3か月。僕は皇居を走るのは初めてで、友達は「うちの皇居ラン部の部長が転勤になったから、ランの機会が減ったとこなのだ」。

仕事をえいやっと切り上げ、友達と合流し、ランニングステーションにて着替えをすまし、桜田門付近のスタート地点まで歩く。刻一刻と日が暮れていく夕方、東の空には丸い月がおぼろ。暑さはさすがに少し和らいでいる。

ここから皇居を半時計回りに回ると、ちょうど5キロのコースらしい。走り始める。他にも多くのランナーが走っていて驚く。皆黙々と走っていて、遅いペースで走っている僕たちはたいてい追い抜かれていく。多くの人たちと走っているときは、自分以外のランナーは皆ストイックに見えるものだ。二重橋、大手町、竹橋と進んでいく。普段は地下鉄によって断片的にしか体験しない場所の間を、自分の身体の運動で繋ぎあわせていくような心持ちだ。コースは皇居に沿っているので、信号で止まることももない。

近代美術館の横の坂を登った頃には日が沈んでいる。このあたりからしばらくは、道が細くなるので縦一列に並んで走ることになる。後半も相変わらずのマイペース(正確にはアワーペースというのか?)でゆく。千鳥ヶ淵半蔵門ときて、最後の4分の1周では皇居の堀がとっぷりと口を開けている。友達は長時間走っていると腕が重くなるのだとうったえ、腰に手を当てたりしならがらなおも走る。桜田門をくぐって最後の幅の広い直線も過ぎ、無事にゴール。35分だけ正確に移動した月は今やさんさんと輝く。