Weekend Note

2010年ブログ開設。日常、建築、旅行などについて書いています。

「柔らかい肌」

すっかりおなじみになったシネマテーク・フランセーズで、先日はトリュフォーの「柔らかい肌」を観た。(実際は10月30日(土)に観たのだけど、サヴォア邸の記事をアップしていたので1週間遅れです。)

その前に言っておきたいのだが、ジャン・リュック・ゴダールの「軽蔑」はかなり観たかったのに授業とかぶって行けなかった。悔しい。そして「魔女の宅急便」はストか何かでその日の他の数本とともに上映中止になってしまった。許し難い。

さて、「柔らかい肌」だけど、ストーリーは不倫の話。1964年のこの作品ではヒッチコックの影響を強く受けていて、サスペンスの手法が多く使われている。飛行機に間に合うか、間に合わないか、とか、電話に出られるか、出られないか、とか。不倫のストーリーと絡んで心の機微が表現される、そのきめの細かさがトリュフォーらしい。技巧に走っている印象もあるけれど、ときたまユーモアも交えながら、全体を通してほどよい緊張感が張られている。よくできてるなと思う。

それにしても主演女優のフランソワーズ・ドルレアックがすばらしい。大女優カトリーヌ・ドヌーヴの姉でもあるけれど、20代半ばで交通事故で亡くなってしまって本当に惜しまれる。もう一作品、トリュフォーとドルレアックで映画があってほしかったな。


↑撮影の合間(?)のフランソワーズ・ドルレアックフランソワ・トリュフォー