Weekend Note

2010年ブログ開設。日常、建築、旅行などについて書いています。

ドゥマンの家探し

僕たち日本人の交換留学生は学校側があっせんしてくれるままに寮に入ることができたが、パリで住む部屋を探すのは普通なかなか大変で、今日の記事は、同じプロジェをとっているスロベニアの留学生ドゥマンの家探しの話。

9月にあった留学生のためのフランス語の授業で一緒のクラスにいたときから、彼は一日に何十通もメールを送るなど、部屋探しに苦労していた。小国スロベニアの出身なので、頼れるつてもあまりなかったのかもしれない。彼が無事に住む家を見つけられるのかは、みなの目下の関心だった。

そのように最初は同情していたのだが、だんだん単にわがままな性格なのではないかという疑惑が強まってくる。ようやく高層マンションの一室に落ち着いたドゥマンだったが、何が気に入らなかったのか、ほどなくしてその家を出て行くことに。「あの部屋は…監獄みたいだぜ」と言っていた。

こうして再び部屋探しを始めたが、すぐには見つからず、むこう1か月はとりあえずホステル暮らしになった。だが当の本人は費用的にもまずまずだと言って、なぜか機嫌はいい。ホステルの住み心地はどうかと聞いたら「パ・マル(悪くないよ)」と余裕の笑みを見せる。なんなんだこいつは。この家なき子は、まだ当分注目を集めそうだ。