コンペ提出後

ランドスケープ・アーキテクトとして今ノリにノッテいるらしいカトリーヌだが、今日提出したコンペは見事にサイテーだった。忙しいスケジュールもあって、時間がとられていなかった。

僕はコンペにはあまり関わっていなかったので提出前の二日間ほど手伝っただけだが、デザインの密度がスカスカなのは明らかだった。まるで単位のためだけに課題を提出する学生の設計のようだった。

昨夜は僕は夜の12時半に帰宅し、今朝出勤すると、スタッフのソレンとマリオンはコンペの敷地の街にパネルを提出しに行っていて、カトリーヌも出かけていて、日本人スタッフの戸村さんがやっと一仕事終わったという感じで一息ついていた。彼女は日本の大学で建築を学び、アメリカでランドスケープを学んだ独特のキャリアがあって、色々面白い話を聞かせてくれる。

昼頃にソレンとマリオンが帰ってきた。二人ともフランス人とは思えないほど真面目で、戸村さんも含めて三人の根性は尊敬に値する。提出に向かっている間も汽車の中で作業するなど涙ぐましい奮闘があったらしい。コンペ直後の珍しく穏やかな事務所で、次はコケないでほしいよね、などと談笑していた。ケロッとした軽いノリがいいと思う。

スタージュ開始からこの一か月は、新鮮な気持ちは持ちつつも、ついていくのに必死で大変だった。あと一か月耐えられるか不安である。