Weekend Note

2010年ブログ開設。日常、建築、旅行などについて書いています。

長野市へ

ボックスシートの座席、ジャージ姿の中高生たち、だらしない態度のおっさん、、、いかにも地方の電車に乗って、先日は松本から少し遠出して長野市に行ってきた。その日は暇があった木下さんも一緒だった。

長野市に着き、ちょっとした用事があったのでそれを済ませ、まずは善光寺をめざす。上り坂の参道は、駅から歩いていくと、山門に着いた頃には疲労感を感じるほど長い。やっと長野市のシンボルに到着する。やや脱線するが善光寺は宿坊に泊まることができて、これがなかなか面白いらしい。


続いてすぐ近くにある長野県信濃美術館 東山魁夷館に行く。設計は現代の日本を代表する建築家の谷口吉生。建築に詳しくない人には、「メディアによく出てくるのは安藤忠雄さんらだが、作品が本当に凄いのはこの人」と紹介しても言い過ぎではない建築家です。

この東山魁夷館も素材・プロポーション・光のどれもが抜群で、ディテールの追求もすさまじくストイック。やはりこの建築家は別格、と思わせる。僕のつたない写真を載せるのも気がひけてしまうし、隣にあるそこそこ普通の美術館が野暮ったく見えてしまって可哀そうだ。もう20年前にできた建築であるが、管理もきちんとなされていそう。

東山画伯の絵の展示は、ドイツ、オーストリアでの旅のスケッチが中心のものだった。そのなかにスケッチと、同じ位置から撮った写真(よく場所を探したなと思った)が並べて展示してある一角があったのだが、撮影者の名前が目に留まった。それはいわさきちひろの息子で、安曇野ちひろ美術館の以前の館長だった松本猛さんの名前だった。監視員の人に聞いてみると、以前から松本さんが東山画伯の描いた場所を写真に撮って回っていたらしい。信州にゆかりのある美術関係者のご縁の糸というものをふと垣間見た気がした。こうした豆知識を通しても、郷土愛は育つもの。

いわさきちひろも東山画伯も信州の生まれ育ちではないが、長野県出身の芸術家もいる。有名なところでは草間彌生だが、まだ忘れてはならない人がいる。だれか?
答え:ハチクロのはぐちゃん。