Weekend Note

2010年ブログ開設。日常、建築、旅行などについて書いています。

『新建築』10月号

日曜日の「情熱大陸」に建築家の重松象平さんが出ていましたね。重松さんは九州大学の出身なので留学中もAUSMIPの仲間達としばしば話題になったが、本当にすごい人だ。番組は途中から少し見ただけだが、自分の能力を目一杯活かせる場所を世界のどこかに見つけ出して活躍している生き様はやっぱりかっこ良く映る。「情熱的」な演出で持ち上げられる点を差し引いたとしても。

もう見た人もいるかもしれないが、その重松さんが月評を担当している『新建築』の10月号に、サイトウ・キネンの舞台空間が取り上げられていた。「中国の不思議な役人」「青髭公の城」。おお、これこれ、という感じ。中でも個人的には「中国…」の筒状のロールカーペットが吊られている構造を示した写真には思い入れがわく。

とはいえ、見開き2ページだけの掲載なので、二つの舞台それぞれの空間の質が伝わるのは難しくもある。しかもオペラは総合芸術。オーケストラが響き、役者が歌い、入り乱れてはじめて完成するパフォーマンス。建築はそのほんの一部―しかしとても重要な―を担っているということも改めて認識した。