これからの僕たちの話をしよう
3週間前のことだが、熊本高校の同学年で現在東京にいる人たちでの集まりがあった。雨が強かった日の夜で、場所は恵比寿。来たのは15人ほどで、これほどの人数が集まることは珍しい。そのほとんどが僕にとっては相当久しぶりに会うか、高校時代にあまり話したことのない人だった。
この飲み会、実はあまり期待していなかった。今やそれぞれが別れ別れの道を歩いていて、話題も合わなくなっているのではないかと心配していた。とりあえず顔を出しておくか、くらいの気持ちで参加したのだった。しかし…
結果は驚異的なほどに楽しかった。僕にとっては食事も会話も両方とも美味しいと感じる飲み会は滅多にないが、今回はまさにその数少ない例に入った。
よそよそしい雰囲気に終始するのではないかという思いは杞憂だったことがすぐに分かった。誰と誰が話をしても会話はテンポ良く踊るように弾み、ローカルとグローバル、形而上と形而下、虚と実、それらのバランスが心地いい。そして、単に過去の思い出話に閉じ籠るのではなく、現在そして将来の話も沢山できた。これからの僕たちの話をしよう。
みんな真顔で撮った集合写真。シュール。
こうなると次は、ずっと熊本にいる人ともゆっくり話してみたい(ネット上では細々と繋がっているけれど)。熊本から外に出ていった人たち同士は、そのことだけで何となく思いを共有できる部分がある。一方でずっと熊本にいることに、僕らが感じることのないどんな豊かさがあるのか。あるいはないのか。
例えばひとつのヒントとして、中学校の同級生とのこんなやりとり。
「クリスマス喜ばせてやってね」
「ありがとー。ママサンタは準備バッチリだよ」