Weekend Note

2010年ブログ開設。日常、建築、旅行などについて書いています。

いつもプラマイゼロ

会社に入って半年近くになる。周りの上の人からはよく
「半年経ってどう?イメージしてたのと違った?」
と尋ねられるが、実はこれといったイメージを持って入社したわけではないので、または持っていたとしても半年間働くうちに忘れたので、イメージと違うとか違わないということはない。何やらはぐらかしているようだが、こう答える。

もちろん日数が経つにつれて仕事に慣れてきた部分もあるが、逆に分からないことや戸惑いも日々新しく出てくる。だから気持ちの中ではいつもプラマイゼロという感覚だ。あるいはマイナスの方がやや大きいか。

簡単な例を挙げてみよう。担当の物件の仕事で定期的に現地で開かれる打合には馴染んだ。ところが「本日はありがとうございました」と言って現地をあとにして、一緒に担当している人たちから帰りしなに飲みに誘われ店に入る。打合は終わったのだからピーター・ズントーの話でもするのかと思えば、ピの字も出てこない。僕が今まで知っていた建築の設計に携わっている人たちでしばしば持ち上がる話題とはまた違うみたいだ。

もう3年以上前になるが、伊東豊雄があるシンポジウムで見せていた、自身の社会に対するスタンスを表した図が思い出される。「社会と抗いながら周りをぐるぐるしているユニークな図」だ。当時のノートに書き写していたので、写真に撮ってここに載せてみた。中央の二文字を、昔の新聞のように右から左に読んでも示唆的な図だ。

、、、とはいえ、周りの人たちも基本的によくしてくれているし、何より当たり前のように設計の仕事がある状況は有難いかぎりなので、これからさらにリズムに乗っていけるといい。