Weekend Note

2010年ブログ開設。日常、建築、旅行などについて書いています。

メソッドをさがして

10月に入ってからは会社で担当の物件が増え、つい先日無事に提出した新人主体のコンペにも加わったりしていて、ブログを書く時間がなかなかとれなかった。平日は仕事をあがるのは日付が変わってからという日が多く、休日もよく出勤した。でも慌ただしさの波にのまれることなく、心身ともにわりと良いテンションで設計の仕事に取り組めていると思う。

とはいえ、ブログを書くことに関して言えば、働き始めてからは日常生活のリズムに取り込めていないというのが現実である。そもそも日常生活のリズム自体試行錯誤の状態が続いているのだが、、、。自分にとっては、記事を書くには大きく分けて次の3つの時間が必要だ。

1.記事の文章を考える時間:いつでもどこでも。
2.考えをまとめる時間:手書きのメモ(かなりきたない)。
3.書く時間:パソコンで、まれにスマホで。

1の「考える」は、いわゆる「よしなしごと」が「心にうつりゆく」程度の意味である。よほど身体的に疲れたりしていなければ何かしら感じながら生きているので、これは場所や時刻を選ばない。問題は2と3だ。特に2が重要。

パリでは主にメトロに乗っている時間が2、寮の共用部での時間が3にあたっていた。寮の最寄りのポルト・デ・リラまで、馴染みのベルヴィルから約10分、シャトレから約20分。その間にメモ用紙に文章の構成のメモを書き終える。こういう振る舞いはやはり外国の方がずっと自由に、自然にできる。周りの乗客は日本語など読めないだろうし。メトロメソッドと言ってもいいくらい、この時間の使い方は当時の僕の生活にハマっていた。

日本に帰ってからはこの手は使いづらくしばらく苦戦したが、大学の建築学科の図書館に活路を見出すことになった。建築図書館は平日17時半に閉館していたのだが、17時ころに入館して、2と3を一気に行う。閉館時間が迫っているので、短時間で集中して取り組めるわけだ。建築図書館が空間的に心地よい場所だったことも、この方法が成立した大きな要因だ。

で、今。正直言って、考えをまとめる時間をどう習慣化するか、no ideaというのが現状だ。でも、ぜひともメソッドを見つけなければならない。「思考のための方法論を作ること自体が実は知恵比べ」なのだから。