Weekend Note

2010年ブログ開設。日常、建築、旅行などについて書いています。

茅野市民館など

2月以降あまりブログを書く時間をもてていないのだが、今日は松本の祖父に会いに行った帰りに立ち寄った茅野市民館の建築のことなど。だいぶ前に訪れたことはあったのだが、なにせ2007年の建築学会賞も受賞した名高い建築で、仕事を始めてから参照することも多いので、今回改めて茅野駅で途中下車することにした。

茅野市民館の建物は、図書館、美術館、ホールなどの機能をもつ複合文化施設で、茅野駅の構内と直接つながっている。ぐるぐる歩いているうちに館内の美術館ゾーンの展示(無料)に引き込まれ、すると奥で企画展のアーティストで茅野市出身の矢島史織さんという日本画家の方のギャラリートークが開催されており、そのまま終わりまで聞くことに、、、。図書館で自習する高校生、くつろぐお年寄り、美術館を散策するおばさん、微かに聞こえてくるホールでのコンサート、などなど、建物の中で行われている様々な活動が互いに感じられ、そのことがまた活動を誘発するという、言うは易く建てるは難き公明正大なコンセプトが、ここでは見事に実現されているのだった。それは建築的には主に平面の計画、また断面の計画によるもの。


かっこいい写真は雑誌等々に沢山あるので、現地で撮ったならではの写真をば。


午後遅くに新宿行きの特急あずさに乗る。茅野駅からは週末に信州に来たとおぼしき登山グループや、スキー用具をたずさえた家族連れが乗り込む。自由席は既に満席で座れなかったので、車両の間のスペースで多少窮屈に立ちっぱなしでガタゴト帰ることに。したがって、左の車窓を眺めて「やあ、八が嶽だ。すげえなあ。荘厳ね」と八が嶽の威容を賞賛することはできず、それが少し無念だった。(太宰治『八十八夜』を読まれたし。)