Weekend Note

2010年ブログ開設。日常、建築、旅行などについて書いています。

越後湯沢へ

2月20日、大学の建築学科の同級生5人で日帰りのスノボをしに新潟は石打丸山スキー場へ。東京駅からの上越新幹線自由席は異常な混雑で、大宮駅から乗った仲間は、通勤の満員電車さながらの人混みにより、東京駅組がやっとのことで確保した席にすらたどり着けなかった。

越後湯沢駅のホームでようやく全員が顔を合わせる。久しぶり。一同タクシーで石打丸山へ。心配された天気も崩れておらず、むしろ暖かい。人口密度についても、越後湯沢近辺のスキー場の中でも苗場やガーラ湯沢と比較するとここは穴場なのか、新幹線にの混雑がからすると意外にも多すぎず、ちょうどいい。さっそく山頂までリフトで登って滑り始める。今シーズン初のスノボとあって、滑り方を忘れていないか不安に襲われる。(けれども毎朝起きた時には「歩き方を覚えているだろうか」なんて心配したりはしないから不思議。これは極端な例だけれど、スノボに対する不安と歩行に対する安心の境界が正確にはどこにあるかと考えると、それは微妙な一線かもしれない。)幸い身体は滑り方を忘れてはいなかった。だが、普段使っていない部位の筋肉を使うことに身体がまだついていかない面もあり、各々どこの筋肉がきついとレポートしあう。徐々に慣れていって調子が出てくる。お昼は早めに、中腹より山頂よりのレストランのバルコニーにて。いかにも信越らしい、雪に覆われた盆地に田んぼが広がる風景を望める。

午後も引き続き様々なコースを滑っていく。自分はスピードをできるだけ制御してゆっくりと滑りたいと思いがちなのだが、その支配願望が自然の急な雪斜面と折り合わないこともよくある。しかも「こまめにこぶこぶしていて舵が効かないところも多いよね」。いずれにせよ、もっと雪に身を預ける意識で。体力の無理をせず、午後にも先ほどのレストランの今度は屋内の畳席で休憩。そこで手持ち無沙汰を紛らわそうと、お客さんが備え付けのボールペンで自由に書き込めるノートを開いてみたら、内容が秀逸で笑える。例えばどこの誰が書いたのか、突然こんな記載。
DEATH NOTE ○月○日□□時 中井はケバブをノドにつまらせて死亡。△△時 中井は復活する。」
また他には 、ドラえもんのび太からフランスパンを奪い取り、数ページ後にのび太が奪い返すというシュールな絵が描かれていたり。バカな内容ではあるが、スポーツや食事が人の精神を伸びやかに開放的にさせるという 端的な例をそこに見てとることができる。

この1時間近くの休憩で皆元気を取り戻し、山頂から一気に麓まで滑り降りて終了。越後湯沢駅に戻ると忘れていた混雑も戻ってきた。復路は指定席を確保しているという安心感に包まれながらお店に入って飲み。建築学科の友人たちの近況の話などなど。

適度な疲労、十分に取り入れた美食美酒といった、車内での爆睡のための全ての条件を携えて19時40分発の新幹線に乗車。21時頃に東京に到着すると雨がしっかりと降っている。僕たちの滞在中ずっと持ちこたえてくれた石打丸山の空に感謝。