Weekend Note

2010年ブログ開設。日常、建築、旅行などについて書いています。

土曜日、敬意、弱み

土曜日のお昼前の時刻、駅前のスーパーで従姉とその子供(小学校1年生の男の子)に偶然会った。昨秋に祖母のお葬式の折に熊本で会って以来だった。僕が1月下旬に引っ越してきて同じ最寄駅になることを、なんとなくの億劫さから知らせていなかったので、むこうは驚いたようだった。

−お昼もう食べた?
−ううん、まだ
−じゃあ家に来て。ちょうどお母さんも来てるところなの

こうして小雨の中、僕から見れば駅から自宅と反対側に3人で歩いた。通りを下り、次に登り、丘の上の真新しい分譲マンションのお家にあがらせてもらうと、伯母さん、1才半になる次男の子、それから犬のルーシーが迎えてくれた。

お昼ご飯やコーヒーをご馳走になり、長男の子とキャッチボールをしたり、DSのマリオのゲームで遊んだりする。そして1才半の男の子は、9月にはおとなしくママに抱っこされていただけだったのに、今ではもう家の中をちょこちょこと活発に歩き回っていて、一生懸命にドアを開けたり閉めたり、テレビのスイッチを点けたり消したりしている。や、ついうっかり「ドア」などと書いてしまったけれど、きっとそんなものではなくて、もっと渾沌とした野生そのものなのだよね、きみにとっては。それにしても、その開閉や点灯や消灯に対する集中力はすごくて、感心してしまう。でも、ここでも自分たちをかえりみてみると、感心とか可愛いとかそういう尺度で見てしまう僕たちは取り返しのつかないほどに何物かに(何者かに?)染まり毒されているのかもしれないね、とも思う。一体何がそんなに面白いのだろう、という思いを、実は彼ら小さな子供たちが、僕たちを見物しながら持っているのかもしれない。

まあ、こんなことを考えたのは数日経ってからのことで、その場では、伯母さんの言葉を借りれば「動物が3匹いるような感じ」で楽しかったです。1才半の子には僕は最初は不審がられていたけれど、徐々に受け入れてもらえたみたい。これからも、彼に敬意を表しながら、弱みを握ることができるだろうか。