Weekend Note

2010年ブログ開設。日常、建築、旅行などについて書いています。

片辺の漁村〜両津港


佐渡調査旅行の最終日は、予定通り自由見学の日になった。最終日まで街区調査がずれ込むことも内心覚悟していたが、皆の頑張りの甲斐あって無事終われてよかった。

僕は、相川以外の場所も見たいということで、佐渡一周線の道路を海沿いにドライブに行く班に入った。相川から30分ほど北に進み、片辺という小さな漁村で車を停めて村を歩いてみる。特に観光地ではないが、この漁村の町並みがたいへん面白い。木造家屋が密集して建ち、その間を畑や道が細やかに縫う。調査と関係なく気軽に歩くのは楽しい。しかしここを調査しても面白かっただろう。

フランスではゴルド、マントン、そしてサン・ギエム・ル・デゼールなど忘れられない集落をいくつか見ることができたが、日本のこともまだまだ何も知らないなと思った。考えてみれば日本の漁村というものをちゃんと見たのは初めてだった気がする。

11時過ぎ相川に集合し、本州に帰るべく両津港へ移動する。相川からは車で1時間程だ。船に乗る前に、1960年代に菊竹清訓の設計でできた佐渡グランドホテルを皆で見学する。地下数10メートルの深さに基礎が打ち込まれ、湖に面した長大なホテルの建物ボリュームを支えているという、菊竹さんの豪快な発想が発揮された建築だった。

こうして調査に見学にとハードな日程も消化し、午後1時半、新潟港行きのジェットフォイルに乗ったのでした。