Weekend Note

2010年ブログ開設。日常、建築、旅行などについて書いています。

失われた雪を求めて 2

前回の記事から発展して、今日はスキー場の話。以前このブログでゴルフ場について批判的に書いたことがあったのだが、スキー場に対しても同じような違和感を感じる。
http://d.hatena.ne.jp/rihitomitsunaga/20120905/1346849377

リフトやゴンドラから見おろす、あるいは見はらすゲレンデは、あたかも通常よりも角度が急になった川のようにして、コースが分岐したり合流したりしている。そこを若者やファミリーがなみなみと滑っていて壮観だけれども、「元」通りに樹々で満たされていたら、やはりその方が美しいのではないか、と思ったり。

調べてみたら僕らが行ったスキー場は1986年に創設されたようなので、僕らとほぼ同い年。当時山に入って伐採・伐根した工事業者の気持ちってどんなだったのだろうと、意味もなく思ったり。サッカー場も含めて、多かれ少なかれ自然を破壊して作られた施設で「楽しむ」ときって、どんな風にどんな程度に罪悪感を感じればよいのかと、いつも頭の片隅で悩むのだな。損な性格ですかね?

「住宅は住むための機械である」みたいに挑発的に言わなくとも、建築の設計に取り組む者のはしくれとして、あらゆる場所に対して自分なりの定義やスタンスのようなものを持っていたいと思っているのだが、ゴルフ場やスキー場はどんな倫理で対すればよいのか、いまいち決めかねる。誰でもいいから見事に正鵠を射るコメントをしてくれる人はいないだろうか。会社の上役の人たちは、ゴルフ好きな人が多そうだしなあ(勝手なイメージだけど)。