Weekend Note

2010年ブログ開設。日常、建築、旅行などについて書いています。

猫と庄造と緑道の整備

家の近くの緑道に、休日になるといつもいる猫とおじさんがいる。細かいことは知らない。猫はたぶん野良猫。おじさんは40代か50代くらいの中肉中背の体格、左ハンドルの部分にスーパーかコンビニのレジ袋を提げた白いロードバイクを道にとめ、座り込んで猫に餌などやっている。たまに煙草を吸いながら。

その「二人」がいつもいた場所も、前回書いた緑道の改修工事で立入禁止になってしまったので、僕は密かに一体どうなるのかと気を揉んでいた。立入禁止になって最初の休日…緑道と平行に通る道路のわきに、果たして、二人がいた。道路の前のアパートの入口の段差に、それまでと同じようにゆったりと腰を下ろしていた。ホッとした。

それからまた一週間か二週間が経った休日の午前。緑道の前を通ったら、そのおじさんが、工事範囲を区切る緑色の樹脂製フェンスの前で、誰かと立ち話をしている。近づいてみると、そこは緑道に直接面する一戸建ての家の前で、おじさんと話しているのはおそらくそこに住む老夫婦。その家は外へ出るのに緑道を横切る必要があるので、玄関前の幅2メートルくらいはフェンスも解かれて橋状に通れるようになっている。そしてそこに、老夫婦が出してあげたのだろうか、地面に厚い座布団が一枚敷かれ、上に猫が悠然と寝そべっている。おじさんと老夫婦は猫について他愛もない話をしている。僕は少し離れて話を耳に入れていただけだが、猫が人見知りをするのはにおいによって、云々。猫は機嫌良さそうに右の前足をせっせと舐めている。ホッとするのを通り越して、猫が無性に羨ましくなった。