Weekend Note

2010年ブログ開設。日常、建築、旅行などについて書いています。

2010-01-01から1年間の記事一覧

プロジェ―ソウル

僕の選んだプロジェ(日本でいう設計課題)は金曜日の午後にある。タイトルは Espaces Hybrides ―ハイブリッドスペース、とでも訳せばいいのかな― 韓国人のお年寄の先生のもと、ソウルの都市の分析をしている。パリに来てわざわざアジアを扱うプロジェを取っ…

手紙の博物館

人気の高いサン・ジェルマン・デ・プレ地区に「手紙の博物館」という小さな博物館がある。入ってみると、偉人たちの自筆の手紙や原稿が展示されている。職業ごとにスペースが分かれていて、作家はユゴー、バルザックなど、画家は印象派の面々など、政治家は…

AutoCADの授業

今日から少しずつどんな授業をとっているかの説明をしていければと思います。 授業は日本の建築学科でいう設計課題であるProjet(プロジェ)と、その他の授業に大まかに分けられる。どちらも相当な数の選択肢があって、しかも交換留学生は何年生の授業でも好き…

軸線ハイキング

パリには19世紀に県知事オースマンの都市大改造によってたくさんの軸線(真っ直ぐな道路)が作られた。その中でも中心的なものがルーヴルから凱旋門まで延びる軸線で、現代にできたルーヴルのガラスのピラミッドもこの軸線状に位置するように設計されている…

ギャル・デュ・ノール(北駅)

金曜日に午後の授業まで時間があったので、ギャル・デュ・ノール(Gare du Nord 北駅)を見に行ってきた。フランス北部、東/北ヨーロッパに対する玄関口となる終着駅で、19世紀中頃に作られた名作建築だ。かぽーんとプラットフォームを覆う巨大な切妻屋根と…

松本からの小荷物

祖父が欲しい物を送ってくれると言ってくれたので、文房具を頼んでいたのが今朝届いていた。 ‘From MatsumotoCity Asamaonsen…’とある箱を開けると、頼んだとおりパイロットのハイテック0.3ミリボールペン10色セット、無印良品の色鉛筆12色セット、キャンパ…

まり・ド・トーキョー

前回はパリの街をなるべく歩くよう心がけていることを書いた。パリ市は他の国の首都と比べたらかなり面積が小さくて、それが20の区に分かれている。真ん中を東から西にセーヌ河が流れている。地域によって雰囲気は様々で、暮らしていると、歩いていると、だ…

とにかく今は歩くのだ

研究室の伊藤先生に「パリに行ったら、とにかくよく歩いて回ることだね。」と言われてきた。こっちの学校の交換留学担当のブルディエ先生も「学校はベースとして、パリから学びなさい。」両先生の言を待つまでもなく、自分ももちろんそのつもりだった。だか…

セーヌ通りのギャラリー

土曜日は午後から近代建築の巨匠ル・コルビュジエのアパートを見に行った。そこでパリに短期滞在中の沖縄のおばさんと知り合い、日本の建築学生でパリにインターンに来ていて以前知り合った純平さんとも遭遇して、午後以降を3人で過ごすことになった。コルビ…

学校の写真たち

おもてのフランドル通りに面した入り口はわずか2メートルくらい(!)。上のほうに‘PARIS LA VILLETTE'と書いてあるところ。 普通の集合住宅の中庭を通り抜けて… 小学校みたいな校舎にたどり着く。 中央のアトリウムはなかなかいい使われ方をしている。

学校と通学

今日は僕たちが通っている「ラ・ヴィレット建築大学」の簡単な紹介です。10月からもう授業が始まっているけれど、取る授業が決まって落ち着いて通えるのにもう少し時間がかかりそうなので、授業紹介はまた後日ということで。学校は正式には L'ecole national…

待つことに慣れてきた

スーパーでの買い物。近所のスーパー「カルフール」では、レジで前に並ぶ人が大量に買っているから、自分の番が来るまで時間がかかる。買い忘れたものがあっても余裕で取りにいける。メトロやバスの定期'imagineR'(イマジネール)。たいそうな書類を郵送、…

寮の写真たち

遅ればせながら、われらが寮‘レジデンス・リラ'の写真たちをアップします。建築に限らずいろんな学校の学生たちや、仕事をしている人も住んでいます。まずはメトロ(地下鉄)の駅方面からの外観。中央の建物が寮、手前は近年整備された公園。 5階にある僕の…

運試し、福地の不運

留学する際、ある友人が「多少の差別は気にしないほうがいいよ(笑)」とアドバイスをくれたけれど、今のところこっちの人の差別や冷たい態度も想定の範囲内だし、むしろ皆おおむね親切で愛想がいいのでうれしい。多くのフランス人の学生は「困ったことがあ…

凱旋門賞、観戦記2

先日に引き続いて凱旋門賞の記事です。 ちょうど去年の今頃はイベントスタッフのバイトでサッカーをはじめプロスポーツの試合の現場で働く機会が多かったので、ロンシャン競馬場では色々日本と比較しながら周りを見てもいた。それで気がついたことのひとつは…

凱旋門賞、観戦記1

暖かかったこの週末、お金はほとんど使わなかったが、普通の観光のようなことばかりした。土曜日は大学主催の留学生のためのパリ見学バスツアー。夜はパリ市のお祭り'Nuit Blanche'―ニュイ・ブランシュ。直訳すると「白い夜」。市内のいたる所で一晩中インス…

結婚式と手紙

10日前のこと、日本で知人の結婚式があって、僕は出席できないので、二次会でサプライズ(?)として手紙を送って読んでもらった。実は最初は全くといっていいほど乗り気じゃなくて、周りからはフランスからビデオレターを送ることなどをまくしたてられたけ…

「夜霧の恋人たち」

1968年、フランス。 監督:フランソワ・トリュフォー。 出演:ジャン=ピエール・レオー、クロード・ジャド、デルフィーヌ・セイリグ。 「夜霧の恋人たち」とはどんな映画なのか?まずシャンソンのメロディーに乗ったオープニングのシーンが素晴らしい。あっ…

先輩がやってきた

大学の建築学科の先輩で、僕が卒業設計を手伝った人がヨーロッパを今旅行していて、僕の部屋に2晩泊まっていった。国会議事堂を地下に埋めた男…。大学1年生で入学したときから縦割りのクラスが一緒だったので、かれこれ4年以上の腐れ縁だ。(腐れ縁という…

ル・ランシーの教会から(つづき)

周知のように、この一面のステンドグラスは、鉄筋コンクリート構造という当時は新しい技術によって可能になったもので、フライング・バットレスという「タネ」すらない光の壁は美しい。でも、ステンドグラスを一度括弧に括ってコンクリートの構造だけを見て…

ル・ランシーの教会から

「絶対に行くように」と言われていたル・ランシーの教会だけれど、こんなに早く行けるとは思っていませんでした。本当にパリから近いですね。 RER(郊外鉄道)の駅を降りて10分ほど通りを歩き、ちょうど15時の鐘が鳴った頃にノートル・ダム・デュ・ランシー…

土曜日の夜

土曜日の夜は、フランス語のクラスのメンバーで、飲み会というほどではないけれど集まってバーへ行った。ささやかな集まりだったけど、これが気楽で楽しかった。まず21時の集合時間にほぼ全員が遅れてきて30分遅れで8人が集まる。次に店を探すが、パリに到着…

土曜日の午後

先週から大学で留学生のためのフランス語の授業が始まった。これがいきなり大変! 日本人5人と、あとはヨーロッパからのエラスムス留学生の計15人くらいが参加していて、皆つっかえつっかえのフランス語でしゃべる。「クララ、スペインで…一番人気のあるサッ…

寮はこんなところです

1,寮はパリ市の東の端のポルト・デ・リラという場所にある。2,古い街並みではなく、近年開発されたような郊外の風景が広がる場所。たとえば、通りをはさんで真新しい公園がある。3,同じ交換留学プログラムの日本人の学生4人も同じ寮で、僕の部屋で一緒に夕食…

お墓まいり

パリに着いてから最初に行く場所は、モンマルトル墓地にあるフランソワ・トリュフォーの墓だと、ずっと前から決めていた。フランソワ・トリュフォー(1932-84)はフランスの映画監督、代表作に「大人は判ってくれない」「突然炎のごとく」「アメリカの夜」な…