Weekend Note

2010年ブログ開設。日常、建築、旅行などについて書いています。

建築

合宿でひと区切り

昨年の佐渡、伊香保温泉、さらに今年3月のフランスと、僕にとって研究室の旅行はいつも天気に恵まれる。この土日の沼津、三島方面への合宿も例外ではなかった。写真は沼津港と三島大社です。 沼津港で海鮮料理の昼食、駿河湾の遊覧船、宿でのゼミや宴会、い…

ナイナイテー式

来年から通う会社の内々定式なる会があった。正式な内定は10月1日をもってなので、まだ「内々定」というわけだ。初めて全員が顔を合わせる15人のうちには、一緒にパリに留学していたきょうすけがいる。だけでなく、熊本高校のサッカー部の後輩だった丸野もい…

長谷川豪、スタディとリアル

建築関係の人にはおなじみ、乃木坂の「ギャラリー間(ま)」で、若手建築家の長谷川豪(はせがわ ごう)展が行われている。関連イベントの本人による講演会の抽選に幸運にも当選して、先日聴いてきた。長谷川豪さんは初めて生で見たが、ソフィスティケートされた…

築地本願寺

研究室の人のオーガナイズで、築地本願寺の修復中の内陣の見学に行くことができた。正午に築地に集合し、昼食に寿司を食べてから本願寺へ。昭和9年、建築史家の伊東忠太の設計による建物。珍しいインド様式が採用されている。コンクリートでガチガチに堅固な…

小布施の修景

2012年があけました。今年も宜しくお願いします。長野県松本市の祖父の家で家族で過ごしたお正月。三箇日には一家でレンタカーで小布施(おぶせ)町に出かけた。長野市の隣にある町で、松本からは車で2時間ほど。小布施は小さな町ながらも歴史遺産を活かした…

『新建築』10月号

日曜日の「情熱大陸」に建築家の重松象平さんが出ていましたね。重松さんは九州大学の出身なので留学中もAUSMIPの仲間達としばしば話題になったが、本当にすごい人だ。番組は途中から少し見ただけだが、自分の能力を目一杯活かせる場所を世界のどこかに見つ…

おかしな予備校壺溪塾

僕が浪人していた一年間に通っていた壺溪(コケイ)塾は、熊本にだけあるローカルな予備校だが、地元ではメジャーで、熊本城のふもとの地域、夏目漱石の旧居のすぐ近くにある。1930年に設立された、日本で二番目に古い予備校だ。予備校なのに一風変わってい…

アートポリス、路面電車

九州新幹線の開通で、しばらく見ない間に熊本駅周辺が大いに様変わりしていた。熊本駅は市街地からは離れたところにあり、開発ラッシュという様相を呈している。それもあって駅周辺にはくまもとアートポリスのプロジェクトが集中している。デザインヌーブの…

潟博物館

そこまで積極的に行きたかったわけではないが、せっかく新潟まで来たし、1999年の建築学会賞を受賞した建物だし、一応見ておくか、という程度の軽い気持ちで、東京へ戻る新幹線に乗る前に寄ったのが、青木淳の設計した「潟博物館(ビュー福島潟)」。新潟駅…

佐渡の相川

佐渡金山の残る相川では、古い民家の多い海に近い一街区を選んで、実測等の街区調査を行った。お年寄りが多く住む地域で、みなさん親切に家にあげてくれたり、質問に答えてくれた。おまけに蚊や蜘蛛も僕たちを熱烈に迎えてくれた。空き家にも入ることができ…

佐渡金山

24日からの佐渡島への調査旅行は天候にも恵まれ、食事も充実していて楽しめた。佐渡は江戸時代頃から金銀山によって栄えた歴史がある。今は採掘は行われておらず、佐渡金山は観光施設となっていて、盛衰をしのぶことができる。調査は主に金山周辺の相川地区…

佐渡へ

台風が過ぎて、急に秋めいてきましたね。この連休、家の近所の上野や谷中は寺が多く、お墓参りやらの人出で賑わっています。さて、今日から数日間、研究室の調査旅行で新潟県の佐渡島に行ってきます。フィールドワークしてきます。思えば自分はスロースター…

フォーラムビルディング

完璧、傑作、圧倒的…谷口吉生の設計で最近外苑前にできた「フォーラムビルディング」はこんな言葉であまたの人に激賞されているので、僕も先日見に行った。皆、ディテールがすごいと言う。技術的なことについてぺらぺら語れるような知識と経験がないのはアマ…

いろいろな横断

ワークショップの最終発表のあった夜の懇親会では、立ち位置的に篠原修先生と話す機会に恵まれた。景観の分野に多大な貢献をした偉い先生、という程度の知識しか恥ずかしながら僕にはなかったが、短い時間でも色々と考えさせられる会話になった。まず建築教…

結果と反省と

GSの一週間は、班の4人で和気あいあいと進めることができた。険悪な雰囲気になることもなく、「くるたのしい」ワークショップになった。そんな僕らが敷地に計画したのは、墓地だった。最初は普通に地域交流施設のようなハッピーなプログラムについて話し合っ…

GSが終わって

9月2日から10日にかけて行われていたグラウンドスケープデザインワークショップ(GS)が終わった。寝る暇しかない忙しい一週間だったが、内容の濃い充実した期間を過ごせた。「郊外におけるデザインの可能性」と題したワークショップ。様々な大学から土木・…

GSDWが、はじまるよ

9月2日から10日まで、GSDW(グラウンドスケープデザインワークショップ)なるものに参加する。様々な大学から建築、都市、土木の専攻の学生が集まって、グループで課題に取り組む。茨城県の牛久(うしく)市が敷地で、近代遺産のワイナリーなどを活かしつつ…

AUSMIP報告会

先日、僕たちの交換留学プログラムAUSMIP(オースミップ)の報告会があって、帰国した留学生たちが、これから行く人たち、担当の先生方、その他の参加者の前で一人ずつ簡単な発表をした。人前で話すのが久しぶりで上手くできたかわからないが、とりあえず無…

長野市へ

ボックスシートの座席、ジャージ姿の中高生たち、だらしない態度のおっさん、、、いかにも地方の電車に乗って、先日は松本から少し遠出して長野市に行ってきた。その日は暇があった木下さんも一緒だった。長野市に着き、ちょっとした用事があったのでそれを…

サイトウ・キネン、本番

18日から生まれ故郷である松本市の祖父の家に来ている。今回来たのは祖父に会うのはもちろん、サイトウ・キネンのオペラのリハーサルを見るため。サイトウ・キネン・フェスティバルは小沢征爾のディレクションにより松本市で毎年夏に行なわれる国際的な音楽…

ちひろ美術館・東京

ひまを見つけて行ってきました。練馬区の閑静な住宅地にあずき色の建物がそっとたたずむ。いびつに分けられた平面は、良心的なヒューマンスケールを作り出している。内外共に金属・コンクリート・木などの材料をバランスよく配置しているところはさすが内藤…

なぜか一次通過

やや遅れたニュースだが、カトリーヌ・モズバの事務所でのインターンの際に関わったコンペで、なぜか第一ステージを通過していた。台湾の台中市の空港跡地に公園を計画するという国際コンペで、フランスのフィリップ・ラーム氏という建築家に最初は誘われて…

スタージュ終了

30日でカトリーヌ・モズバの事務所でのスタージュ(インターン)も終了なので、ひとまずの総括を書き留めておこう。週5日以上で働くのは初めてだったこともあり、この2ヶ月間はきつかったというのが、最初に浮かんでくる感想だ。しかも、僕も含めて所員が無…

メゾン・カレ

今回は、僕としてはこのブログにちゃんと出てくるのが楽しみだった名前が二つ同時に登場する。建築学科の同級生で今年の2月からチューリッヒのETH(スイス連邦工科大学)に留学している岳彦が、夏休みでパリに旅行に来ていてうちに泊まっている。元気そうだ…

ルーヴル・ランスのラウンドテーブル

2008年の秋のこと、ルーヴル美術館にて、ルーヴル・ランスの設計者に選ばれたSANAA(妹島和世、西沢立衛)とランドスケープのカトリーヌ・モズバを招いて、ディスカッションのイベントが催されたらしい。司会を務めたキュレーターがその時の内容を盛り込んだ…

ふたたびコンセルヴァトワール

何度訪れても面白い建築だ。 3月の日記で、「内外共に多様な居場所が用意されていて…」と好感を表した、クリスチャン・ド・ポルザンパルク設計のコンセルヴァトワール(パリ音楽院)。部外者がうろつく少し気まずいスリルも味わいつつ、今度は単純に建築の見…

連休明けの金曜日

具合が悪くて休んだ月曜日を何度もコピー&ペーストしたように木曜日まで回復せずに休んでしまい、金曜日はやっと事務所に行った。久々の出勤でなんとなく緊張したので駅からの道を少しだけ遠回りした。事務所に入ると、皆でコンペの準備に取り掛かっていた。…

ル・トロネとフォントネー

シトー会は、清貧、質素を厳格に守る修道生活を目指して中世に現れた修道会。日曜日にはパリから日帰りで、最古のシトー会修道院であるフォントネー修道院(1118年)を訪れた。2月の南仏旅行のメインでもあったル・トロネ修道院もシトー会なので、装飾を廃し…

コンペ提出後

ランドスケープ・アーキテクトとして今ノリにノッテいるらしいカトリーヌだが、今日提出したコンペは見事にサイテーだった。忙しいスケジュールもあって、時間がとられていなかった。僕はコンペにはあまり関わっていなかったので提出前の二日間ほど手伝った…

パレ・ド・トーキョー

ラカトン&ヴァッサルのパリでの作品がパレ・ド・トーキョー。1937年の万博の日本館として建てられ、曲折を経て、現代アートの美術館として2002年に開館した。改修を行ったのがL&V。内装を剥がし、壊し、コンクリートの廃墟のような空間が残される。そうして…